『トンベリ可愛い』
彼女がいきなり言い出した。どこがと聞けば、丸い頭がいいらしい。あんな武器を持ったよくわからん生き物の何処が可愛いのか俺には全く理解できない。
『トンベリさん、触らしてください』
「危なくないか・・・?」
『トンベリ先輩ヤバイっす・・・!』
ほぅ・・・と頬に片手を持っていきうっとりとトンベリの頭を撫でる雅。
「怒らないのか・・・?」
『うん、全然』
調子にのって雅は撫でるだけでは足りず、トンベリの頭を伸ばしては離す、と言う謎の行為にはしっていた。そろそろヤバイのではとトンベリを見るが、彼は彼で気持ち良さそうだった。
「俺が触ったら指をちぎってやるぐらいの勢いで武器を振り上げてくるが・・・」
『トンベリ先輩もちもち・・・!それは嫌われてるからとか?クラサメ隊長!トンベリ先輩テイクアウト!』
「ダメだ。」
『じゃぁレンタル!』
「ダメだ。」
だめって言われた・・・としょぼくれて俺の腕に絡み付いてくる。なんだかかわいく思えて頭を撫でてやれば、はっと何かを思い付いたかのように隊長にいい始めた。
『隊長!』
「なんだ」
『エイトをテイクアウトで!』
「・・・好きにしろ」
「は・・・?!隊長、何を・・・!」
何故か俺ではなく隊長に俺のテイクアウトの許可を貰い隣で、やったー、とはしゃいでいる彼女に頭を抱えた。
▼オチなんてものはないのです。
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