はつらい | ナノ






私は所謂引きこもりってやつで、対人恐怖症(世間一般的には極度の人見知り)なのだ。カーテンを閉めきって薄暗い六畳ちょいのこの部屋で特にすることはない。音楽を聴いたりネットをしたり。たまぁに外に出たいなぁなんて思ったりするけど自分から積極的に外には行かない。だって、自分から行かなくても連れ出されるから。
週に一回、幼馴染みがウチへやって来る。インターホンもなしで私の親が預けた合鍵でガチャガチャドカドカ。遠慮なく入ってきては名前、行くよ、と腕を掴み外へと引っ張り出される。もう慣れっこだが前は半泣きだったなぁ(外出たく無さに)
太陽が私へと集中攻撃してくる。神は私を試しているのか、それなら白旗をあげよう、参りました。帽子も被らずふらふらとジリジリジワジワ。直射日光が私を容赦なく攻め立てた。目の前で揺れる藍色のちょっと長めの髪と黒い背中。そう言えば、今日は来るのがやけに早い。いつもは部活が終わってからだから夜なのに。今はお昼、否、夕方?
繋いでいる(?)手をくいくいっと引っ張ってねぇねぇ、と声を掛けた。なに、と暑さで苛立ちを覚え始めている彼の顔が此方に向く。相変わらずの美人だ。どこいくの、とシンプルな質問を投げ掛ける。額に浮かんだ汗たちを手の甲で拭いながら、テニス部。としれっといい放ちまた歩き始めた。
・・・ちょっとまて、聞き捨てならん。テニス部?え?テニス部?ちょっと待って

「なんで!」
「・・・・・・、」

まだなにか、と言いたそうに眉間に皺が寄り寄りにした。なんで、テニス部に、行かなきゃならないんです、か









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