「とりあえず君の事が知りたいからレギュラー専用のマネージャーになって?」

拒否権はないから。
小首を傾げて最早お願いですらないお願いをしてくる佐伯先輩は超がつくほどかわいかったです。










天根に報告を受け、佐伯先輩のもとに向かうとすかさず、こっち、と腕を引かれた。(ドキッとしたとかそんなことは)人気のない校舎裏に連れていかれ、日陰に二人で向き合う。

「ごめんね、急に呼び出して」
「あ、いいえ!大丈夫です!」

眉を下げて申し訳なさそうに謝る佐伯先輩、くっ・・・神は私を試しているのか。
さっそくなんだけど・・・と切り出してきた話に私は腰を抜かしそうになった。

「俺、君の事が好きなんだ」
「は・・・?」

だから、ともう一度言おうとしたので、結構です!と止める。

「な、んで」
「え?なんでって・・・うーん、俺好みだから?」

首を傾げてにっこり笑う。
確かに私は佐伯先輩が好きだ。でも、それは憧れる方での好きであって恋愛感情での好きではない、たぶん。
この場で返事は出来ない、そう思い少し考えさせてください、と頭を下げる。すると、うん、いいよ、とあっさりした答えが帰ってきた。
俺も君の事があまり知らないから、と苦笑して、だから、と続ける。

「とりあえず君の事が知りたいからレギュラー専用のマネージャーになって?拒否権はないから」

最早お願いですらないお願いをしてくる佐伯先輩は超がつくほどかわいかった。


命長し、愛せよ乙女



▽文才ェ・・・


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