※はつらいの番外編



俺の幼馴染みは外が怖いと言った。俺の幼馴染みは大人が怖いと言った。俺の幼馴染みは人と話すのが怖いと言った。俺の幼馴染みはそれよりなにより、俺に嫌われることが怖いと言った。
それは小さいときの記憶だから今はどう思ってるかなんてわからない。わざわざ聞くことでもないし。彼女が¨外¨という世界を嫌うようになったのはいつからだっただろうか。俺の記憶が正しければ物心ついた時には名前は元気に外で遊んでいた気がする。だけどある日を境にぱったりと外へ出ることを極端に嫌った。勿論いきなり態度を変えた名前が面白くなくて周りの子供たちは皆離れていった。

「しんじくんもわたしからはなれちゃう?」

そういって不安そうに俺の裾を握ったのを今でも鮮明に覚えている。



そうして成長して、中学に入るときに名前は言った。

「私、外に出たい。」

でも出る勇気がない。
窓の外をじっと見つめて呟くようにいった。そのときからだ。俺の中の変な正義感にスイッチがはいった。俺が、名前を外に出してあげる。





▼はつらいが始まる前の話。中学前ですね。引きこもり系幼馴染みはこっから引っ張ってきてます。
実際連載じゃ引きこもってないからね!←






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