そして放課後、原に声をかけられ心ここに有らずの状態で部活に向かう。大きな欠伸を一つ溢せば目元に雫が浮かび、それを流れていかないように掌で食い止める。それが三回続けて出てきた。うーん、今日は前半寝ようか。
ジャージに着替えて更衣室から出れば花宮からボールを出すように頼まれたので体育倉庫へ小走りで向かった。扉を開いて奥の方。大きな籠に沢山のボールがしきつまっている。キャスターがスムーズに動ける場所まで移動してさぁ出しましょうと目線を上げたら固まった。俺が。

「んー・・・」

マットの上にジャージ姿で丸くなり眠っている猫女、もとい名字。まるで何処かのAヴ・・・おっと誰かが来たようだ。
丸い形を崩さないように名字を持ち上げて籠の上に乗せる。そしてそのままキャスターを滑らせ体育館へと出した。




(・・・にゃー、)
(う、わ!は!?)
(健太郎・・・もとの場所に戻してこい)


back





「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -