机に伏せて寝ている名字さんの髪の毛は今日も夏風になびかれている。昼休みのこの時間、名字さんの机の上には食べ終わっている弁当箱と飲みかけのサイダー。丁度光が当たって綺麗だった。しゅわしゅわと、泡が上へ上へ上っていく。名字さん、と声を掛ければ声になった返事は帰ってこないけどひらりと手を挙げた。

「暑いね、名字さん」

あの日のように同じ台詞を投げ掛ければ、むくりと起き上がり無表情で、そうだね、と言った。




スリープ、サイダー
(今日も君のなびく髪)




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