結局花札勝負は全て勝った。殆ど理一さんのお陰で。時間も時間、夏希ちゃんは健二くんの部屋に行くといって出ていき今のところ、自室では二人きり。時刻は午後10時、ゴールデンタイム直前、といったところか。

「酒でも飲もうか、」

理一さんが何処からともなくビール瓶を取り出して私に渡した。テーブルには透明なガラスのコップが二つ。いったい何処から・・・という私の言葉も気にせず、コップにビールを注ぎ、泡で溢れそうになるのを直ぐ様受け取り口に持っていく。口の回りについたて泡を親指で拭いぷはっ、と息を吐いた。

「美味しい?」

幸せそう、とテーブルに頬杖をついて微笑ましそうに私を見る。その視線に少しばかりドキッとしながらコップに入ったビールを一気に飲み干した。








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