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私には小さい頃の記憶が無い、ぎりぎり思い出せるのは10歳ぐらいのものまで。夏樹とは気づいたら仲良くなっていて気づいたら好きになっていて気づいたら付き合っていた。今ではとても大切な人、親がいない私に愛を教えてくれた人。だから、大切にしたい








「栞、そろそろ起きろって」
「・・・んー?んぁ、なつ、きー?」

体を揺さぶられて目を覚ます。いつもと同じ時間に、いつもと同じ様に起こされる。どうも朝だけには弱い私は、目覚まし一個じゃ到底起きられなく、誰かに起こしてもらわなければ絶対に起きない。しかし一人暮らしなため、起こしてくれる人がこの家にはいない。だから夏樹に合鍵を渡して、朝学校に行く前に起こしてもらっている。だらしないかもしれないけど、毎日の幸せの一部だったりするのだ。

「いい加減起きろって・・・遅刻するぞ」

しかめっ面で先程より強く揺さぶってくる夏樹。なかなか起き上がろうとしない(因みに目は開いている)私の額に一つキスを落としてニヤリと笑った。

「っー、夏樹!」

顔を赤らめて飛び上がれば満足した顔の夏樹が、早くしろよと部屋を出ていこうとしたので、勢いよく腕を引っ張り自分の唇を夏樹にぶつけてやった。

「今度からはここにしてよね」





▽notアニメ沿い。


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