いつも、人並み以上に頑張る柚子に俺はいつも勇気をもらっていた。これと言った接点をどこかで築いたわけでもない、ただ一つ言えるのは同じクラス、それだけだった。
弱音は絶対に吐かず、頼まれた雑用すらも快く引き受けては難なくこなす。心から感心した。今時、こんな女子はいるのか。惹かれてしまったようだ。抜かった。









まぁ、柚子を語るのはこれまでにしよう。そうだ、俺は今、マヨナカテレビに連れ去られた柚子を助けようと、そう、だった。色々必死になりすぎた。よくみれば陽介たちがいなく、俺一人。シャドウの気配がする、だけ。
クマ、もしくはリサがいなければ柚子を見つけることは困難に近いだろう。あぁ、俺にも気配を察知する能力があれば。
意識を集中させる。きっと、柚子は泣いている。鼻をすする音をたどる。助けてといっているはずだ。

【たす・・・て、な・・・か・・・ん】

何かが聞こえた。全てを耳に持ってくる。あっち、かっ









「柚子・・・っ!」

『なる、かみくん・・・?』

ぐすんっと目から溢れる涙を拭い座り込んでいる柚子。目の前には柚子の影が倒れて・・・倒れて?

「これ・・・柚子が、やった―・・・のか?」

『う、うん。な、んかいきなり腕捕まれて・・・ビックリしてアッパーとラリアットかましちゃった・・・』

「それは・・・すごいな。そんなこと、より。怖かっただろ・・・」

柚子に目線を合わせるようにしゃがみ頭を撫でる。うんうん、と首を縦に振っては、先程よりも涙を溢れさせていた。



もう、大丈夫。そういって泣いてる君の頬に××をした。




▼すいませんすいませんすいませんすいませんすいません



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