ひくひくと肩を震わせてなく僕の彼女は、今日は触れると消えてしまいそうなぐらいに儚い気がした。柚子さん、と名前を呼んでも反応がなく、ただただ泣いているだけだった。火神くんに意地悪でもされたのだろうか、だとか。先輩たちに弄られたのだろうか、だとか。彼女が泣く理由は大体こんな感じだったため、すぐにぽんぽんと思いつく。
兎に角今は彼女を泣き止ませなければ、
「柚子さん、」
『っひ・・・く、』
「どうしたんですか」
『ふっ、え・・・黒、子くんっ』
「柚子さん、」
泣かないで、そういって僕は泣いている君の髪に××をした。
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