アレンと口喧嘩

アレンのバカッ!なんて、ありきたりな台詞をはいてその場からを走り出した。ことの発端は、アレンとリナリーが話していたところから始まる。









なんだか最近、アレンがそっけなかった。もしかしてなにかしてしまったのか、そう思ってアレンに聞こうと近寄ればことごとく避けられる毎日。ここ数日は目も合わせてくれず、とうとう腹が立ったのでアレンのところに殴り込みにいこうかと廊下を歩いていると、リナリーと楽しそうに話しているアレンを見つけた。
悲しくなった、もしかして嫌いになったのかな、私なんかどうでもよくなったのかな、私はアレンが好きだったのに、アレンも私が好きだったはずなのに。怒りが悲しみに変わって、涙が溢れた。リナリーが私に気づいて、アレンが振り向いた。そして没頭に戻る。
無我夢中で走った。後ろからなまえっ!待ってください!とアレンの声が聞こえる。あぁ、追っかけてきてるのか。息がきれてくるしい。途端に、後ろから思いっきり腕を掴まれた。

『っ!』

「なまえっ!」

壁に打ち付けられて横に手を着かれる。背中が痛かったけどそんなことを気にしている場合じゃない。

『アレ「ごめんなさい」・・・え、』

「ごめんなさい、」

ぎゅう、と抱き締められる。あれ、
腕に力を込められて頭を撫でられて、

『アレ、ン』


言いたいことがやまほどあるはずなのに、口が開けなかった。






▽あれ、口喧嘩は?←

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