シンデレラ君2

一方、城の中では王子のカカシと従者のアスマが窓辺に座っていた。
「はぁ・・・上が勝手に決めたこととはいえ、どうして俺が嫁選びの舞踏会なんて出席しなきゃいけないのさ」
「そりゃ、お前がいつまでも結婚しねェし。相手を決めないからだろ?」
咥え煙草で器用にしゃべるアスマに肩を叩いてなぐさめられて、カカシはいっそうため息を濃くする。
「ささ、王子さま。お召しかえの時間ですぜぇ」
からかい交じりにアスマが促せば、のろのろ着替えを始めるカカシ。

城の夜が更けてきたころ、舞踏会の幕が開いた。
それぞれにきれいに着飾って、己の魅力を最大限発揮するドレスに身を包んだ若いレディ達が、アスマの紹介によってひとりひとりカカシの前で礼をする。カカシはめんどくさそうに礼を返していた・・・。


そんなころ、ナルトはのんびりスナック菓子をかじりながら寝る準備をしていた。
『ナルト…』
「ん?誰だってば?」
『ナルト・・・』
「うるさいってばよ〜!!おれってば寝るの!!」
布団をかぶってさっさと寝ようとするナルト
『ナルト!!起きんか!!お前を舞踏会に行けるようにしてやろう』
そういって、ナルトの目の前に現れたのは、妖精・・・
『ワシの名は火影。そなたの願いをかなえてやろう』
「じゃ、一楽のラーメン永久無料券が欲しいってば!!!」
ナルトの輝く目でそんな事を言われて、火影ががっくりしながらめげずに問いかける
『舞踏会に参加して見たくはないか?』
「舞踏会はおいしいモノないし、めんどくさそうだからいかないってば」
『舞踏会は古今東西のおいしいモノがいっぱいあるぞ〜?もしかしたら見たことないようなラーメンがあるかもなぁ・・・は!!もしかしたらとんでもなくおいしいチャーシュー「行くってばよ!!!」
上手にのせられたナルトはウキウキしながら火影のほうへからだを起こした。
『では、そのためにはきれいになってもらわねばならん。おいしいモノをたべるための礼儀じゃ』
そういって、火影はかぼちゃを見て言いました
『はずかしいのぅ・・・』
・・・火影はかぼちゃを見て言いました!!!!!
『わかっておる・・・
   ビビデバビデブゥ!!』
唱えた瞬間、かぼちゃ畑になっていたかぼちゃが馬車に、厩に居た馬が御者に、馬の餌をあさっていたネズミ4匹が4頭立ての馬車馬に・・・
『ビビデ・バビデ・ブゥ!!』
もういちど唱えたら、今度はナルトが美しくかざりたてられました。
『さぁ、行って来い。ただ気をつけろ。12時の鐘が鳴り終わったらお前は元に戻ってしまう』
「何言ってんだってばよ!!いくら俺でも12時まで食べ続けられないってばよ!!」
笑いながらナルトの乗る馬車は城へ向かいました。




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