シンデレラ君1

昔々、あるところに「ナルト」というそれはそれはかわいらしい男の子がおりました。
その子の母は早くに亡くなり、継母となったイルカにたいそういじめられていました。
残念なことに父親もなくなり、継母と2人の義理の姉によって日々いじめられて、ナルトはそれでもめげずに日々生活していました・・・
「ナルト!!野菜も食べなきゃだめだぞ!!」
「・・・イルカ先生・・・野菜はおいしくないんだってばよぉ」
「この話では母さんなんだから、母さんって呼んでくれよ・・・」
「・・・母さんって呼んだら誰かわかってもらえないぞ?めんどくせぇ・・・」
「なんで俺は義姉役なんだ!!俺は王子様でナルトと・・・」
お分かりでしょうか?
継母のイルカ、継母の連れ子で長女のサスケ、次女のシカマル。
ナルトはこの三人に毎日朝から晩まで色々な仕事を言いつけられていじめられているのです
「サスケ〜修行付き合ってってばよ!!」
「昨日も付き合っただろう!今日は忍具の整理するからダメだ!」
「じゃ、シカマル〜?」
「・・・めんどくせぇ」
「じゃ、イルカ先生・・・は、仕事か・・・」
・・・いじめられています。いじめられてないと話が進まないので、いじめられてるんです・・・。


そんなある日
「みんな〜!!お城の王子様が舞踏会開くんだって〜」
イルカ先生こと継母が三人の娘に招待状を見せます。
「めんどクセぇからいかねぇ」
「あの変態で有名な王子だろ?行ったところで意味ねぇよ」
「俺ってば行ってみたい!!」
乗り気なのは一人だけ。
しかも、男の子のナルトだけ・・・
「ナルト!!お前かわいいんだから危ないぞ!!どこの馬の骨にさらわれちまうかわかんねぇからやめとけ!!」
サスケが突然大きな声でナルトを怒ります。
「そうだぞナルト。堅苦しいドレス着てうまくもないモノを小さなお口でちょぼちょぼ食べて、踊りたくもない相手とにこやかにおぞらなくちゃいけないんだぞ?」
シカマルはとうとうと諭していると、
「やっぱいかないってば・・・」
そういって、ナルトは興味がそがれたようでさっさと厩に餌やりに行ってしまった。
「でも、国中の若い娘は参加必須ってなってるぞ?」
イルカの投げた言葉に二人はかたまってしまい、なにも知らないナルトは馬に餌をやりつつ、舞踏会に思いをはせるのでした。
「ラーメンとかないんだろ?しかも、たってなんて食べれないってばよぉ・・・行くくらいなら行ったフリして一楽行くってばよ〜」
・・・思いをはせてください・・・。


そんなこんなで舞踏会当日。
きれいに着飾った二人の姉と、さっきまで仕事していたナルトは雲泥の差。
「ナルト。行ってくるけど、すぐに帰ってくるから。行ったっていう事実だけ作ってくるから。鍵閉めて誰か来ても開けるなよ?お菓子は1袋だけなら食べていいぞ?夕飯は冷蔵庫にあるから適当にチンして食べるんだぞ?カップめんは禁止だ」
継母の厳しい言いつけをナルトは素直に聞き、汚れた手を三人に向かって振った。
「「「一人でお留守番で大丈夫かなぁ・・・」」」
三人が馬車の中で一斉にため息をついた。


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