あらじん(?)

「もうっ!カカシ様ったらァタシをおいていくなんて!!」
あきらかに似合わないオロチ丸のぶりっ子攻撃にひくつく口元をかくしもせずに、カカシはナルトがとんで行った王宮のオアシスへと走ります。


「ナルト〜!!!!!!!!!」
足音が水牛のような迫力を持っているかかしに、ナルトが手を振って笑顔です。
「俺ってば魔法のランプ拾ったってば!!」
なんと!!
カカシの目に映るのは、明らかにナルトを抱きこむようにして座り、あまつさえカカシに対して勝利の笑みをこぼしているランプの精サスケ。
オロチ丸が見たのは、魔法のランプを手にするナルト。
「もう!!なんであんたがもってんのよ!!」
むりやり取り上げようとするオロチ丸ですが、
「おいおい。俺にだってご主人様を選ぶ権利があるんだよ。お前が持つくらいなら引きこもる。」
サスケの辛辣な言葉に、オロチ丸が泣きながら訴えます。
「こすった人のいうこと3つ間で叶えてくれるんじゃないの?」
「そんなの誰がきめたんだ!!俺の代では俺の自由だ。」
サスケの即答でした。
「じゃあ、やっぱりこの国を・・・世界を手に入れるには、このデッカイ銀髪女と結婚・・・」
おもっている事が口に出てしまっているオロチ丸に、カカシが信じられないほどの殺気と嫌悪感を飛ばしつつ
「ナルト意外と結婚するくらいなら、世界潰すよ?」
カカシの氷点下の笑顔で、周囲が凍りつきます。
しかし、そこはカカシとてあなどれません。なぜかって?ナルトがちょうど魔法の絨毯と遊んでいてみていないから。
「じゃ!ナルトちゃんごとぶんどってあげるわ!!」
オロチ丸の開き直った言葉に、カカシとサスケが臨戦態勢に入ります。
一触即発の空気の中、いろいろと察した魔法の絨毯にうま〜く操縦されて、ナルトがさりげなく戦場から離れていきます。


大人たちががっつりけんかしている途中。
ナルトがふいに
「俺ってば金持ちになって宮殿に住みたいんだってば!!」
なんてことをおもいっきり絨毯に語りだします。
絨毯は慌ててナルトの口をふさぎますが、残念ながら遅かった・・・
「おれなら魔法で金持ちにも王子様にもしてやれる!!」
意気込むサスケを押しのけて
「ァタシいま国務大臣だから結婚したら金持ちよ!!そしていづれは王にもきっとしてあげるわ!!」
オロチ丸が意気込みます・・・が、こちらは現役王女様。余裕を兼ね備えつつ、両者を押しのけます。
「実は王女だからさ。結婚しよ?王さまになれるよ?」
ほほ笑んだ顔と、有無を言わせぬ気迫。
おもわずナルトがうなづきます。
「と、いうわけで魔法のランプ。まずは、ナルトをとびっきりかわいい王子様にしちゃって!!」
サスケは渋々カカシの言うことをききます。自分だってかわいいナルトが見たいから仕方がありませんが、カカシにいわれたということが気にくわないようです・・・
いっぽうで、オロチ丸はこっそりとひっそりと、その場を後にします。
「おぼえてらっしゃい!!」
聞き覚えのあるなんだかどこか懐かしいようなセリフを残して・・・


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