びじょ(?)と野獣3

「ぎゃーーーー!!!」
風呂場から聞こえる悲鳴はカカシのもの・・・原因はというと・・・
「な・・・ナルトにキノコが・・・小さいけど確かにエリンギが・・・」
「ちっちゃいっていうなってばよ!!俺ってば立派な男だってば!!傷つくってば(泣)」
ナルトがシクシクないていると・・・カカシがいろんな意味で元気になっていく・・・
(あれ?俺ってノーマルじゃなかったっけ・・・ま、こんだけかわいけりゃイケるでしょ!)
なんて、心の中で若干の葛藤をしつつもさっさと結論を出したカカシはそっとナルトを抱っこする。
「ゴメンゴメン・・・びっくりしちゃってさ。ナルトは男の子なんだ?」
「そうだってばよ?どっからどうみても男だってば!!」
どっからどうみても、ちょっとボーイッシュな女の子であることにナルトは気づいていない・・・
「そうだね?男の子だ・・・」
ちょっとだけ期待してたカカシであるが、見事に仁王立ちで股間を見せつつ言われれば、現実を受け入れるしかない。
「とりあえず、のぼせる前にあがろうっか?」
そういって、ナルトの体を丁寧に洗いつつ、さっさと入浴を済ませて着替えをする。
「わぁ!!かわいいってば!!これ、俺が着てもいいんだってば!?」
女の子だとばっかり思っていたカカシが用意させたフリフリドレスは、予想外の反応でナルトに気に入られ、ナルトは嬉々として黄色のドレスを身につける。
『チリン』
素っ裸のままのカカシが鈴を鳴らせば、ドアから数名の執事が現れた。
「ナルトの準備を頼む。それと、俺の燕尾を出しておけ」
そういって、ナルトには特別な笑顔を送ると、ナルトは執事に連れられてさっさと浴室から出されてしまうのだった。


「今日からナルトのお部屋はここです。後ほど屋敷内の案内をします。」
そういって慇懃に礼をしてナルトの部屋から出て行った。
「ふぅ・・・」
なんだかかたっくるしい感じの時計がさっさといなくなった事で安心したナルトであった・・・が・・・
「アラアラアラ・・・」
そういって動き出した家具達に囲まれ、よってたかってまるで女のこの様に盛られて飾られて・・・
「俺ってばかわいい!!」
・・・案外お気に召したようで、ナルトがほほ笑みつつ鏡を見る。
「じゃ、これで晩餐にいきなさい」
そういって、家具たちは各々の場所に戻って行った・・・


「ナルト・・かわいいね?」
きれいに盛られたナルトを見たカカシは、そっと手を差し伸べてエスコートする。
美しく豪華に飾られたダンスホールで踊る二人は、とても楽しそうで、お似合いの二人に、そっと、使用人たちはダンスホールを後にするのだった・・・


そのころ・・・
「なにぃ!!火影のじぃさんが帰ってきた!?ナルトを置いて!?」
酒場に集まっていた若い連中が一斉に視線を集める。その先にいるのは、サスケ。
「しかも、森のはずれにドSの怪物にナルトが惚れただとぉ!!!」
殺気立つサスケに、村の男たちはひっそり想いを寄せるナルトの危機を察知し、サスケンを炊きつける。
「サスケ!!!奪い返しにいこう!!」
その言葉にハッとしたサスケは、自慢の武器を手に村の男たちと共に森の奥の奥、カカシの城に向かうのであった・・・


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