恋され焦がされ・・・

俺は、数日前に大変マズイ失敗をした・・・。
暗部の任務で抜け忍の殲滅に出た俺は、そこで流行っていた新型野インフルエンザをもらってしまったんだ・・・そして、病床の俺の面倒を見たのは・・・
「ゴホゴホ・・・うぅぅぅぁぁぁ・・・」
ここでインフルエンザで苦しんでいるカカシだったりする・・・
「大丈夫だってば!?」
俺もインフルの時に面倒見てもらった手前、なんにもしないってわけにもいかず、しかも、下忍仲間のサクラちゃんやサスケもお見舞いに来ちゃってるし、心配そうにでもなんにもできないナルトでいなきゃいけなくて、非常に面倒だ・・・

「それにしても、あんた家が火事にあったからって、カカシ先生のところに転がり込むなんて、やるわねぇ・・・」
サクラちゃんが、俺ができないと判断したらしく、かいがいしくカカシの頭のタオルをかえたりしてくれながら、なんの気なしにきてきた。俺だって好きでここに住んでるわけじゃない・・・いつまでもカカシの世話になるのは悪いし、世間体とかもあるから、不動産屋に行ったり、暗部の寮を借りるべく掛け合ったりしてるんだ!!でも、すべてカカシに潰される。そして、「ここにずっとすんでればいいの!!」って言われるんだ・・・俺はいつまでも間借りなんて悪いし、俺の給料はぶっちゃけカカシより多いから、本当は一人で自由気ままに生活したいんだ!!!
なんて、考えてたらいつのまにかグッと拳を握って考え込んでいたらしく、
「そんなに気にしなくてもいいんじゃない?カカシ先生あんたにゾッコンだし、つきあってるならいづれは同棲することになるんだし・・・」
思い悩んでいるように見えたらしく、サクラちゃんが一生懸命にフォローしてくれる。なんか、サクラちゃんって優しいし、かっこいいし、可愛いから、きっと将来は事務系忍か、医療忍者かな・・・
「・・・おい。ウスラトンカチ・・・な・・・なんなら俺ん家・・・きてもいいぜ?・・・ここより広いし・・・」
モゴモゴとサスケが誘ってくれて、俺もちょっと揺らぐ・・・サスケの家ならカカシの家と違って家賃とかない持ち家だし、期待の星とはいえまだまだ下忍・・・カカシよりずっと感覚が鈍いから、ごまかしがきく。
「じゃ「ダメ!!」
俺が、考えとくって言おうと思った矢先、ベッドでぶっ倒れてたはずのカカシの手が俺を掴む・・・
「な・・・なんだってばよ!?カカシセンセー?」
気配で動くのはわかってたんだけど、一応驚いたフリそつかないとな。
「ナルトはここにいるの。俺と住まないんだったら、俺里抜けしちゃうからね?」
インフルエンザで熱に浮かされてるはずなのに、すっごい真剣な顔していうものだから、笑っちまう。そんなに俺と一緒に住んでいたいって思える要素は、俺のどこにあるんだろうな・・・
「サスケ・・・やっぱ、俺ってば里のためにも、カカシ先生といるってば!!」
なんて、笑いながら言えば、カカシはさっさとベッドに倒れこんで唸りだした。
サスケも、「そうか」だけ呟いて、洗面器の水をとり変えに行ってしまった。残されたサクラちゃんはニヤニヤしつつ
「里のため?カカシせんせーのため?それとも・・・ナルトのため?」
俺はそんなサクラちゃんの問いに無言で席を立った・・・
耳まで真っ赤な自覚はあるから、答えなんてしんでもいえねぇ・・・



   FIN

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