恋し焦がれ・・・

ナルトに任務が入った。
俺は上忍師だから、一緒には行けないような、任務・・・木の葉の抜け忍を含む、犯罪組織の殲滅。一週間の任務にでるため、下忍のナルトは、インフルエンザで入院と言うことになり、俺のスウィートハニーは、10人の暗部をひきつれて、木の葉の里を颯爽と出立してしまった・・・
残されたのは、俺・・・可愛そうな俺・・・
あぁ・・・ナルトのいない里ってこんなに味気なかったっけ・・・
こんなに色褪せた色してたっけ・・・
こんなにどんよりした空気だったっけ・・・
こんなに・・・
こんなに・・・
あぁぁぁぁ・・・ナルトに会いたい!!
まだあと2日は帰ってこない予定だけど、会いたいよぉぉぉぉ!!!
でもさ、ナルトの実力と、ついて行った暗部連中の能力考えたら、多少の殲滅作戦なら、1週間かからずに帰ってくるとおもうんだよね・・・ま、多少の無理をしてもらえばの話だけどさ。ナルトの事だから、みんなが無事に帰れるようにっていって、より安全な方法をとると思うんだけどさぁ・・・でも、俺は心配だよ!!
ナルトは確かに恐ろしいほどに優秀で卓越した忍だよ?でもさぁ、誰でも失敗ってあるじゃん?
おっ?噂をすれば、ナルトのにおいが風に乗ってる・・・
俺は木の葉の門にダッシュ!!!正確には瞬身だけどね。
夜半過ぎたはずの門が開門されていることを見ると、重症者がいるのカナ。俺には興味ナイけど・・・
「おい。隊長はどうした?」
あきらかに重傷とみられるやけどをおっている暗部を背負ったヤツが最初に入ってきたから、そいつをちょっととっ捕まえて聞いてみたら、案の定・・・
「隊長はしんがりにいます。重傷者の搬送を最優先に、足の速い俺たちが戦闘が優勢になった時に、隊長から先に退避の命令が出て・・・」
言葉を濁して、足早に医療班の方へ駆けよる姿を、背中越しに見て、きっと帰ってくる。なんて、小声で言ってみても、風が通りぬけるだけ・・・。
ナルトの無事が確認されるまでは、気が気じゃない。



「か・・・カカシ・・・」
門にあらわれたのは、他の隊員たちのけがが嘘のように、一切の傷などないナルト・・・変化がとけることもなく、仮面を付けた青年は、俺の姿を見た瞬間に、倒れるように抱きついてきた・・・あれ?
・・・珍しく自分から抱きついてきたりして、どうしたのさ・・・
ムフフ・・・ムフフフフフ・・・不謹慎な俺の下半身ちゃん・・・
ナルトが下向いて俺に抱きついてるから、きっと見られてるよね・・・
「ハァハァ・・・カカシ・・・あつぅぅい・・・」
そんな目でみないで!!ここ外なのに、止まんないでしょ!!
「に・・・任務は?」
俺は必死の逃げる。
(今は・・・外だし、一応任務から帰ったら先に報告とか、やることいっぱいあるし、そのあとヤれば、いい話だし・・・今は我慢!!)
でも、ナルトの熱っぽい言葉と、視線は、俺に注がれたまま・・・
「任務は・・・完遂した・・・敵を殲滅して、灰も残さずアジトごと焼いた。でも、そこのヤツ等の三分の一が、グッタリ寝てたり、ひとりなんて、アワ吹いて白目だった・・・なんだったんだ・・・」
なるほど・・・敵が案外よわってたから、こんなに早かったんだ。
そして、重傷者が多いんだ・・・
「ナルト・・・それは、きっとそのアジトでインフルエンザが大流行だったんだよ・・・そんなアジトに潜入したり、近辺を捜索したら、そりゃ移るでしょ・・・だから、隊員たちも思ったほどの力が出なかったり、熱で体が動かなくて、結局は傷を追ってしまったんだよ・・・」
そう。最近のインフルエンザは本当に怖いよね。進化してるんだもん菌が・・・
それにしても、ナルトのあつぅぅぅい視線に俺の息子さんが限界だなぁ・・・
「ナルト・・・報告任務は明日にしない?」
「もう影分身をいかせた・・・だから、うちにかえろう?」
グハァァァァァァ!!!!!神様アリガトウ!!なんてこった・・・ナルトに誘われる日が来るなんて!!!
あぁ・・・なんて熱い視線と、火照ったカラダ。任務明けの高揚を持て余してるんだよね?わかるよぉ!!大丈夫!!俺がアイシテあげるから!!!!!!!!
「カカシ・・・あつい・・・頭が・・・クラクラ・・・」
あれ?なんかおかしくない?ナルトって、こんなに不安定なチャクラだったっけ?しかも、なんかフワフワしてるし、なにより、ナルトが誘うわけないよね・・・(泣)
「ナルト〜!!!インフルもらちゃってんだよ!!!!」
俺は急いでナルトを家に運んで、(正確には瞬身だけど)ベッドに寝かせた・・・
あぶなかったぁ・・・病人を襲うところだった・・・
そんなことしてみろ・・・回復したナルトに殺される・・・


数日後、回復したナルトに、介抱したことを大層褒められて感謝されて、ホンットに手を出さなくてよかったと、自分を褒める俺なのでした(笑)


     FIN

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