いざ任務!!2

なんてことはない。俺とナルトにかかればそれほど手間取らないであろう人数と、実力をなんとなく感知して、俺はナルトの方を見たら、ナルトがなんかつまんなそうに軽く地面をけったのが見えた・・・ん?軽く蹴ってたよねぇ・・・ん?
さりげなく地面がえぐれてるんだけど・・・
さっさとその場を後にして、あたかも最初からそこはくぼんでいたとでもいうように、自分でひっかかってドジを演出して慌てて穴を誤魔化したみたいだけど・・・
俺見てたからね?・・・やばっ!!睨まれた・・・あの蹴り飛んできたら、俺しんじゃう!!ここは見なかったことにしよう・・・
「ナルトォ・・・いつも言ってるデショ?周辺にまんべんなく気を配れなくちゃダメだぞぉ?ま、みんなの緊張がほぐれたし、ヨシとしましょ・・・」
あたりさわりなく・・・いつものように・・・あ・・・視線が俺から外れた・・・よかった・・・今日も生きられる・・・
「ちょっとナルト!!そんなとこいないでこっち来なさいよ!!」
あらら。サクラの御呼出しじゃ、ナルトもいかないわけにはいかないよね。
『依頼人の横にいる男。音隠れの抜け忍だ。前に一回仕事したことがあるが、噂で里を抜けたと聞いた。今回の事に関わっているのは、他里ではないらしい・・・。』
俺の言葉に、ナルトが押し黙る。自分の暗部としての経験のなさにちょっと悔しいのかな?俺は全盛期を越えちゃったから、後は抜かされるだけだよ。
「さ、キビキビ護衛して頂戴!!」
俺の掛け声と共になんとも胡乱気な顔をした三人の可愛い下忍達が配置についた。
先頭は依頼人の用心棒。ついでサスケとサクラ。荷物を挟んで後方に俺とナルト。
俺とナルトは、普段通りのフリをしつつ、あたりに気を配り、先頭の様子をうかがい、時には影分身を出して、前方の気配に気を配る。
『カカシ・・・そろそろだ・・・』
『あぁ・・・里のオワリだ・・・』


「ありがとうございました!!」
商人らしき男が、嬉しそうに馬車から下りてきて、にこやかにナルト達にはなしかける。
「そういえば、木の葉には、とっても強い忍がいらっしゃるとか・・・」
ニコニコとした表情をくずさずに、世間ばなしのようにしてくるが、残念ながら里最強の忍にそんなものは無駄。
「俺ってば、なんにもしらねってばよ!!それよりおっちゃん!!里外の護衛がまだこねぇけど、大丈夫か?」
きっと、あの商人はナルトが一番話を引きだしやすいと思ったんだろうなぁ・・・アハハ・・・一番手ごわくて一番怖いぞぉ・・・
「おっちゃん・・・ホントに大丈夫か?」
ナルトは、きっと心底楽しんでんだろうなぁ・・・敵が自分から情報を得られると躍起になっている状態をぎりぎりの線で掻い潜って遊んでる。
でも、そろそろおわりカナ?
「サクラ〜。サスケ〜。任務終わったし、帰るぞぉ?ナルト〜?」
俺が呼べば、さっと寄ってくるかわいい教え子たち。
「ありがとうございました・・・」
なんとも残念そうに背を向ける商人と、こちらに武器を持って向かってくる用心棒たち・・・


一瞬だった。
すべてが一瞬。
こちらに向かってくる男たちを背に、ナルトが影分身を出して、その影分身が、こちらに走ってきた。
「カカシ先生!!」
きっと、普段の賑やかなほうのナルトならきっとこうやって俺の方にまず逃げてる来るんだろうなぁ・・・
でも、本体の方のナルトは、さっと地を蹴って土埃を発生させて視界を奪った瞬間に、すべての敵をなぎ倒し、土煙が引いた場に一人、立っていた。マジかっこいい!!
「帰って、自国の上司に『木の葉は無理だ』とでも伝えるがいい。」
本体のナルトは暗部装束に変化し、颯爽と去っていた。
まるで、通りすがりの暗部が助けてくれたかのようにして、事なきを得た。
大事なことなのでもう一度・・・
M・A・J・I・K・A・K・K・O・I・I!!!!



   FIN

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