ひろいもの1

6年間の里外への長期任務が終わった俺は、里に帰ってきてすぐに里の大名の身辺警護を任された。
俺にとっては簡単に終わって、いい報酬の出るステキな任務。
大名が若いツバメにどんなことをしてても気にしない。
たとえ大名が地下の座敷牢で少年を飼っていても気にしない。
ただ、そこで見たものは捨ておけはしなかった。
6年前に、俺が長期任務に出る前に、火影様に託した最愛の宝物とおんなじ色した飼殺しの犬・・・人の姿をした犬がいた・・・。
「・・・ナルト?」
思わず、俺が呼んだ名前に座敷牢につながれている犬がこっちを見た。
「わん・・・」
吠えた一言はか細くて、でも俺の先生とおなじ青い目をこっちにじっと向けてる。
「はたけさん。その子が気になりますか?気になりますよねぇ?あのバケモノですよ!火影様から預けられたんですが、赤子のころから徹底教育してありますからねぇ?イイ具合ですよ?」
げひた嗤いをする大名にさりげなく聞いてみる
「あの子はどこでてにいれたれたので?」
あくまでも低姿勢に、あくまでも日常会話で
「6年ほど前に、里の上層部でアレの排斥が決定しましてな?
火影様が大反対なさっていて、そこで中立であった私が譲歩案として、私の家から出さない・・・いわゆる幽閉ですな?で、あずかることに決まったのです。
まぁ、私としてはちょうど殺すには惜しいモノでしたからねぇ?
まだ小さいですから口での奉仕しか教えていませんが、ナカナカですよ・・・
あぁ・・・ナルトや。こっちにおいで」
そういって、地下牢のほうへ歩いて行って、檻から手を差し入れると、ナルトがじゃらじゃらと鎖を引きずって歩いてくる
「わん」
また、鳴いた
「かわいいでしょう?私の愛玩犬なんですよ。」
そういって、手をさっさと引っ込めて俺をさらに地下に連れていく。
その道すがら
「ナルトはしゃべらないので?」
あくまでも日常会話のつもりで、殺気も怒気も抑えて・・・
「あぁ・・・犬に言葉はいらないでしょう?」
そう言って鼻で笑われてしまった・・・俺の中で何かがキレてしまった。
その場で大名を失神させて、速攻で火影様に元へ行く



「どういうことですか!!!!」
俺の怒気に火影様がにらむ
「なにがじゃ?」
平素の火影様の怪訝な顔も、居間の俺にはホントに腹立たしい
「ナルトです!!!」
机をたたく勢いの俺に、火影様は人払いを暗部に命じて、おれと二人になった。
「・・・あの大名はナルトになにをしたんじゃ?儂とてナルトのことは気がかりじゃが、ナルトを生かすためにはあの大名に預けるよりほかなかったんじゃ。
そして、あの大名は儂からの監視を受けないためか、上層部から派遣された忍をやとっておって、この6年間、ナルトを見ることはかなわんかったんじゃ・・・」
しょぼくれる火影様に俺は、屋敷でみたナルトの様子を話した。
「・・・なんてことじゃ・・・。カカシよ。どうしたら良い?」
頭を抱えてしまった火影様に、6年前のことを聞き出そうと思ったが、そろそろ大名が眼を覚ます時間になってしまう。
俺は急いで屋敷に戻った。


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