受難+気合い=ハッピー2

「シカマル!?犬さんいじめちゃ駄目だってば!!!!」
すっごい怒声とともに現れたのは、俺の天使!ナルト。
「ナルト・・・こいつはただの犬じゃねぇ!!」
「・・・そうなんだってば?」
しげしげと俺を見るナルト・・・
「ほんとだ!!カカシ先生に似てるってば!!かっこいいってばねぇ?お前・・・」
ほくほくした顔で俺をひとしきりなでまわした後。
「だからっていじめていいわけじゃないってば!!お前・・・すっごい汚れてんな!俺んちに来いってばよ!このアパート俺以外住んでねぇし、大丈夫だってば!!シカマル!!!影離してやれってばよ!!もう!!」
すっかり悪者になってしまってるシカマルにニヤッと笑いかけながら俺はさっさとナルトに引きずられながら、アパートの一室に入った。
「ただいま」
誰もいない室内に声をかけて、電気をつけたら観葉植物達にまず水をやりつつチューをする。
「クヲン」
俺が一声鳴いたら、俺の鼻先にもチュー。それをペロッとして、ナルトがいつも座っているベッドに行こうとしたら、
「お前は俺と先に風呂にはいるんだってば!!」
気がつけばスッポンポンのナルトに連れられて、魅惑のお風呂タイム。
あ〜・・・僕ちゃんのぼくちゃんな部分がイケナイ反応を・・・
「犬のちんちんっておっきいしかたいんだってばねぇ・・・」
あらら・・・それですんじゃうんだ・・・さすがナルト。
「さ。お前は洗い終わったってば。今度は俺が洗うから、お前はここにお座りだってば」
そう言って、俺を一段高い部分に座らせて自分をごしごしするナルト。
は〜・・・絶景!!
斜め上から見るナルト・・・絶景!!!
背中側から見てるんだけど、浮き出る背骨とちょっとお子様体系でフニってるおなかのお肉。足開いてるから見えるか見えないかの下半身・・・絶景!!!
なんて鑑賞してたら終わったみたいで、仲良く湯船に入れられて、そのあとはゴシゴシふかれつつ、ドライヤーに吹かれつつ・・・


「お前は・・・お前っていうのはよくないってばねぇ?おれの大好きなカカシ先生に似てるから・・・はたけカカシだから・・・「田んぼ」か「カカ」どっちがいい?」
・・・田んぼってひどいな。後者のほうがいいかな。
「田んぼ!」
無反応
「カカ」
「クヲン!!」
「そっか。お前は今日からカカだ。」
にっこり笑って俺を抱きしめてくるナルトの腕は、すっごいあったかくてお子様体温で、ひどくかわいい。
「カカ。俺ってばもう寝るから、お前も一緒に寝よう?」
そういって腰を上げるナルトについて一緒にベッドに入る。ぬいぐるみにするみたいにギュッと抱きついてくるナルトに、俺はちょっとの緊張と、安心を感じて、そっとナルトに頬を舐めてみた
「カカシ先生ともこんな風にだっこして寝れたらいいのにな・・・」
ぬぅぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
聞き捨てならない言葉だよそれ!!
「ウォン!!」
俺がほえたら、ナルトがぽつぽつ話出した
「俺ってば、カカシ先生に憧れてたんだってば・・・でも、それがなんか、最近かわってきちまって、カカシ先生見ると離れたいのに話したくなるんだってば。しかも、カカシ先生がギューってだっこしてくれるとすっごいあったかいんだってば。・・・でも、カカシ先生は俺みたいなガキに興味はないと思って、見てるだけでいいんだってばよ。でも、たまに思うんだってば。カカシ先生にだっこしてもらって眠れたらどんなに幸せかって・・・」
そう言いながら、ナルトは寝てしまった。
ぬぅぅぅ・・・俺、ナルトを抱っこしてねる自信ないなぁ・・・
ナルト抱っこしたら違う意味でだっこしちゃうもん。
安心して寝かせてあげらんないなぁ・・・きっと天国に連れてっちゃうもん。。。
ともあれ、祝!!!俺!!!
両想いだよ!!
どうすんのこれ!?
このテンション!!!
・・・ハッ!!!!
この術・・・いつ解けるんだろう?
さっさとしないと、ナルトを誰かにとられるかもだし、なによりも、こんなに近くで両思いなのにナニもできない俺。
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!なんとかなんないかなぁ・・・?
・・・この陣を書いたヤツ。さっさと解除しないと怖いよ俺。
なんて言って殺気飛ばしても、駄目かなぁ・・・
『ポン・・・!!』
「アレ?」
戻った・・・アハハ・・・戻ったよ。
よし!!明日に向けて寝よう!!!
明日からはラブラブカップル生活だ!!!


「おはようカカ」
「おはようナルト。・・・アハハ」
おもいっきり飛び退くナルトが面白くて、笑っちゃったよ俺。もう顔がビックリ以外の何物でもない顔になってる。
「な・・なんでカカがカカシ先生に変わってるの?」
「カカは迷子の俺の忍犬だったんだ。気配をたどってきたらナルトが一緒に寝てて、キモチよさそうだったから代わってもらったんだ。ま、ナルトは忍なのに気づかなかったけどね?」
なんて、さも当然のようにいって見れば、俺に全幅の信頼を置くナルトは・・・
「そうだったのか・・・俺ってば気付かなかったってばよ!!」
やっぱりね?信じたでしょ?
さぁ・・・ここからは二人の時間ってことで!!!


FIN


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