言葉の違い・・・2

「ごちそうさまでした」
いつも小食なナルトの原因が分かった。さきに夕食を済ませてるのに、俺が来たら一緒に食べる。
「カカシ先生・・・食べ終わったからヤるんだろ?」
まるでご飯の要望を聞くかのようにいってくるナルトに、ちょっとだけ、興味がわいた。
「ナルトは。俺のこと好き?」
ただの好奇心。自信のある質問。きっと答えはイエス。きっと俺はそれを聞いて、また「アイシテル」をささやいて、ナルトの抱くんだ・・・


「ん・・・好きだってばよ。でも、カカシ先生は俺のモノじゃないのはわかってるから、安心しろってば。」
たんぱくは言葉だったんだけど、なんか深くささった。
「ん?俺はナルトのモノだよ?こんなにアイシテルのに・・・」
ちょっと残念そうな声を出せば、ナルトは小さくため息をついて、いつもの可愛い笑顔ではなく、困ったような顔でほほ笑む
「そうだね・・・」
ナルトらしくない言葉は、俺の胸の中にすとんと沈み込む。
「なぁ、今日は話をしよう?」
ただ興味があるんだ。ただそれだけだ。
「カカシせんせ・・・話ってなんだってば?」
「ナルトの事を教えて?今、なにを考えてるの?いつも俺と一緒に食べる前に、ご飯食べてるでしょ?俺が食べたいモノが常に出てくるのはどうして?」
これじゃただの尋問だ・・・どうやってきいたらいいんだろう・・・
人ってどうやって関わりあってるんだっけ・・・
あれ?そもそも今まで俺の好きなモノばっかり言ってたけど、ナルトの好きなものは何だろう。ナルトは今なにに興味があるんだろう・・・付き合ってるはずなのに、俺はあいつのなんにもしらないんだなぁ・・・
「カカシ先生が来たら夕飯するし、こなかったらそのまま寝れるようにいつもちょっとたべてるんだってばよ。好きなモノがナスとサンマなのは知ってっから、なるべく買ってるってば。いきなりどうしたんだってば?」
ナルトの顔は、きれいで可愛い。
そこらへんの女より炊事洗濯得意だし、アッチの具合も最高。俺が知ってるナルトはこれだけだってことを思い知った。
「いや・・・せっかく付き合ってるからさ。ナルトの事もっとたくさん知ろうと思って?」
あながち嘘ではない俺の言葉に、ナルトが笑う
「カカシ先生が俺を知ろうとしてる!?どうかしちゃったんだってば!?」
ナルトは驚きすぎて目を見開いてる。
今までの俺は確かに、食うヤル寝るしかなかったからなぁ・・・
でも、ちょっとだけナルトに興味がわいたんだ。他の女にはない健気さとか、芯の強さとか・・・
惚れてはいない。
ただ興味がある。
俺に尽くして俺に求めず、この子はいったい何がしたんだろう。
「カカシ先生?そろそろ帰る時間だってばよ?」
帰る?どこに?
「俺の家はここだよ?」
当然のようにささやけば、笑われた。
「あっはっはっは・・・カカシ先生?先生の家はいっぱいあるってば。一晩中俺が独占したら他のカカシ先生を待ってる彼女さんに悪いってば。今日は嵐になるって言うし、女の子たちはきっと怖がってるよ?」
ナルトはすべてを知ってもなお、俺と一緒にいてくれてたんだよね・・・うっすら気づいてたんだけど、でもさ、もうちょっとなんかないのかな・・・
「ナルトは怖くないの?」
「俺ってば、これまでずっと一人だったってばよ?なんで怖いんだってば?」
ナルトの顔は非常に明るく、ニコニコしているが、なんだか迫力がある。
「今日はもう帰るってば。」
「だから!!俺の家はここだよ!?」
「違うっ!!!!」
「ここは、俺の家で、俺の墓だってば・・・」
ナルトの纏う空気が変わり、ナルトの持つ俺の忍服は握りしめられたままで、ナルトが俺の正面の椅子に座った


「もう・・・ここには来ないで・・・」





****つづきます。今日はここまで****

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