大好きな恋人

ナルトの足がまだまだ完治には遠く、日々俺が献身的な看護でナルトの生活を補いつつ、ナルトの有り余るチャクラを無駄にしないためにもと、俺をはじめとした様々な上忍たちが己の得意とする忍術をナルトに教え込んでいく。
上忍たちにとっては自分たち大人がナルトにしでかしたことの重大さを考えて、どうしてもいてもたってもいられないのはわかる・・・が・・・俺がつまんねぇのよ・・・
だってさぁ・・・俺はナルトの恋人なわけよ!!なんで俺のけものにされなくちゃいけないのさ!!しかも!!
「カカシ・・・おめぇは雷属性でナルトは火属性だ・・・お前じゃ役不足だから」
とか言われて俺ショック!!!
ナルトに慰めてもらわないと怒りも下半身もおさまんない!!


「カカシ先生?どうしたんだってば?」
ナルトが窓から飛んだ一件から、ずっと俺の家のリビングにあるナルトのベッドをじっと睨めつけるみたいに見てる俺にナルトが心配げにこっちを見るから、大丈夫だよって視線だけで言って、俺は明日からも訪れるだろう上忍連中+ナルトの元担任をどうやって追い返そうか考え中・・・


「・・・カシせん・・・・カカシ先生!!!!!もう!!!」
ん?呼ばれてる・・・
「カカシ先生!!!!」
耳元で叫ばれればだれだってびっくりするよね・・・そりゃそうか・・・
とりあえず隣にいるナルトを見る・・・
ん?隣にいる?
ん?
・・・
・・・
・・・
ナルトが隣にいる!?
「ナルト!!あるいたの?」
「歩こうと思ったんだけど、ベッドから落ちて、そのまま這ってきたってばよ!!でもちょっと立てたってば!!」
そういってナルトがふらつきながらも俺の座っている椅子の背もたれを掴んで必死に立ち上がった・・・俺はもう心配だし、でもナルトが立とう・・・生きようとしてるのが嬉しくて涙でてきちゃうし、でもナルトの手を話したら倒れそうで心配で、しっごいカッコ悪い顔でグジグジしながらも、ナルトが自力で立ち上がるのを見守っていた・・・
「ナルトが立った!!!!」
もう号泣・・・つかまり立ちしてフラフラしてるナルトを無理やり膝に抱っこして、得も言われぬ感動にフルフルと体をうち震わせつつ、俺号泣・・・
「カカシ先生ってなんか泣き虫だってば・・・」
ナルトに言われるのも仕方ないよね。忍は感情の一切を消す存在なのに、なんか幸せすぎで涙でてきちゃうんだもん。
「ナルト・・・俺、幸せかも・・・」
「俺も・・・カカシ先生がそばにいるだけで幸せいっぱいだってば!!あとは一楽があれば・・・」
ナルトのちょっと上目使いのおねだりにちょっとため息つきつつ、ナルトを抱っこして車いすに乗せて、街に出かける。


いろいろあってすっかり細くなって、大きな目がさらに大きく、白い肌はさらに白く、ついでにほっそい腰もさらに細くなったナルトは、本当にきれいな女の子で、人の目がナルトに向くのは嬉しくないが、ナルトが人々の嫌悪に触れずに済むことになんだかほくほくとした気持ちになった俺は、一楽への道をゆっくりと、進んでいった。


俺は、俺が尊敬する師匠から託された宝物であり、俺の大好きな人と、本当の意味でずっと一緒にいられることになりました。
俺は知ってるんだ。世界は広くて、いろいろわかんなくなるけど、いつも一緒が一番幸せなことだって知ってるから、俺は幸せ。早く元気になってね・・・見てるだけなんてもったいない!
大好きな人とは一緒にいるのが一番です!!!






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