おかえりを一番で

チビナルです!!
四代目健在です!!でもほぼ出てきません・・・
九尾はナルトの中に生きてます。





世の中がシンと静まる午前1時・・・里の門付近に佇む小さな影・・・

「かぁちぃぃぃぃぃ!!!かえしゃ〜い!!!」

夜の闇を駆け抜ける3つの影が、声に呼応するように降りてくる・・・
「ナルト!?」
天下無敵の火影の一子にして里の忌み子ナルト・・・その身に里を襲った9尾の妖狐を封印されている・・・里人に嫌われ、4代目火影がいなければ遠の昔に殺されていたであろう存在。それでもかわいらしく育ったナルトは、一部の忍には大人気であり、またその中でも火影直属の集団・暗部の面々にはアイドルのような存在であった。


「ナルト!!こんな時間にどうしたの!?ナルト一人じゃ危ないでしょ!!」
顔を仮面で隠し、諌めるように怒るカカシは、任務中ですらかかない冷や汗をかいてる。深夜の里で酔っ払いなどにあってしまってはおそらくナルトの命はないだろう。ナルト自身もしっかり自覚しているはずであるし、4代目火影ことミナトがこのような時間の外出を許すはずがない。なにかあったのかと勘ぐるカカシに
「俺が連れてきたんだよ・・・」
なんだか疲れきった顔のアスマ登場・・・
「どうしたのよ?熊がクマ作っちゃって」
カカシは笑いごとのように言うが、忍がクマを作るような事態なんてそうそうない。特に、鍛錬を積み、すべてにおいて一流であるはずの上忍が・・・
「ナルトがお前がいないなら寝ないとかいってなぁ・・・昼寝はするくせに夜ねないもんだから、昼間は下忍の担当上忍の俺がまいっちまった!!!お前!!!もうちょっとマシな教育しろ!!!!」『ドロン』
言い逃げ・・・
まさに一瞬の出来事である・・・
姿を消したアスマに構うことなく、「だっこぉぉぉ」といっているナルトを抱えてみれば、子ども体温がさらにたかくなっており、眠気に襲われていることが、カカシにはわかる・・・
「かぁち?なぅかえしゃいちたにょよ?」
「あぁ・・・そうだね。ただいまナルト」
「かぁちにいちびゃんちゃきにかえしゃいちたきゃったにょ!!」
一番におかえりを言うためにこんな時間まで待っていたのでは怒るに怒れない・・・なんだかしまらない顔も仕方がないとばかりに、カカシはため息をついた。



「カカシさん。報告は我々が・・・」
抱っこされて3分しないうちにうつらうつらしてきたナルトに優しげな頬笑みと、触るか触らないかの柔らかい手つきで頭を撫でて、二人の暗部が姿を消した。
残されたカカシは、さりげなく先ほど暗部が触っていったナルトの頭をパッパと払い、独占欲の塊になりつつ、火影邸に帰っていくのだった・・・


その頃・・・
「ナルくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっぅぅぅぅぅっぅぅんんんんんっっっっ!!!!!!!!!!」
火影邸ではたまたま起きてトイレに入ったミナトが、子ども部屋にいるはずのナルトとアスマがいない事が発覚!!
勘違いしたミナトがやっとの思いで得た睡眠中のアスマを誘拐容疑で誤認逮捕していた・・・


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