感情×愛情5

「♪〜」
月夜の散歩に出たら、ナルトと手をつないで里を歩く。
毎日のようにしているこの行為には意味がある・・・
ナルトの育ちかけの心に良い影響が与えられるように、育まれる心に部屋の中だけでは良くないから。
だけど、この状態のナルトを昼間に連れ出す勇気は俺にはないから、そっと月夜に手をつないで散歩する。
「ナ〜ルト!お散歩気持ちい〜ね?」
毎日のようにナルトに微笑みかけても、ナルトからの返事はない。
だけど、ナルトの中ではぐくまれているはずの心はきっと、俺を記憶してくれる。
イタイだけの俺との記憶じゃなくて、ちゃんと愛されて愛して育まれた心に育ってほしい。
「ナルト〜?きもちいい?応えてほしいなぁ・・・」
なんなく問いかければ、無反応・・・何回やっても同じなのに、何回もチャレンジしちゃうあたり、俺って以外に一途なのかもしれないねぇ・・・ふと物思いにふけってたら、つないだ手が一瞬だけ握られた。
いつも俺からつないだ手は俺の言葉なしには握られることなんてないのに・・・
「ナルト?なに?」
動揺を押し殺して聞いてみれば、小さく小さく声が帰ってきた

「きもちいい」

ナルトは夜の散歩が気に入ったんだね。
まだ無垢な心のままに、少しだけ俺に開かれた心が、お前の心を教えてくれたんだね。
「そっか!じゃ、今日は少し遠回りしようね?」
そう言って手を握りなおした。
すこしの言葉が嬉しかった俺だけど、まだまだナルトは俺の言葉にただ従うだけ・・・
今回の言葉もきっとただ俺の言葉に反応しただけなんだけど、俺にはそれでもいいやって思えるくらい嬉しかったよ!!


俺はお前を傷つけて、
壊して
めちゃめちゃにしちゃったけど、
俺はお前を、お前の心を育てていくよ。
誰にも譲ってやらないんだから。
きっとお前のことだから、俺がどんなに独占しても、みんなに愛されて育まれていくんだろうね・・・それでも、お前の一番近くは俺で、お前の心の基礎には俺がいるんだ。
誰にも譲ってあげな〜いよ!!


  FIN

・・・人様に考えていただいた原案をこのようにレオの好き勝手しちゃって良かったんでしょうか・・・^_^;
気に入っていただければ幸いです〜!!

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