カカシのハロウィン準備・・・

やってきましたこの季節・・・
ナルトを輝かせるべく、カカシが奔走するこの季節・・・
ハロウィーン
「ハ・ハ・ハロウィン♪」
ナルトが元気に歌います。
「・・・今年はなにがいいかなぁ・・・?」
真剣にハロウィンの仕様についてあれこれと考えるカカシに、ナルトがそっと近づきます
「かぁし?かぁしはおーじしゃまね?なぅとはおひめしゃまね?」
きらきらした目で、カカシが何気なく資料の一環で読んでいたカタログのかわいい御姫様を指差します。
『バキュン!!!』
何の音だって?
そりゃ、カカシのハートがナルトに打ち抜かれた音です。
「よし!!じゃ、世界で一番かわいい御姫様にしなきゃね!!デザイナーさんにそうだんしよう。色は何色がいい?」
もうデレデレでナルトを膝に乗せて、それはそれは見事なドレスの乗った雑誌をめくり、そりゃもうすごい勢いで構想を練るカカシ。
「オレンジ!!!!」
ナルトはなにかとオレンジ色が好きで、今回もふわっふわのひらっひらなドレスを指差しつつ、ニコニコとカカシを見つめます。
「よし!!じゃ、今からデザイナーさんに会いに行こうね?」
そう言って、さっさと外出の準備をしつつ、カカシは考えます。

以下、カカシの思考
・・・ドレス!!!ドレスってことは何か?
俺、王子様ってことはナルトが御姫様なんだよな!!
もう!!ラブロマンスの定番じゃん・・・ん?待てよ?
王子様と御姫様が行きつく先は結婚!!!
K・E・K・K・O・N!!!!!!!!!!!
ブライダルですよ!!
もういっそハロウィンに結婚式でいいじゃん!!
何!?
天は俺の味方だね!!
よし!!後はなんとかナルトを・・・
ま、それは簡単か・・・




「ナルト〜行くよ〜」
声をかければ、立派な耳をピクピクさせて、ナルトがカカシと手を繋いで玄関を出ます。
普段は瞬身などでさっさと移動するカカシだが、今日は買い物もしたいとナルトを納得させて、商店街を歩く。
その際、さりげなくある行動をする・・・
どんな行動かって?
白い服の女性をよく見つめる・・・そして・・・
「白い服ってかわいいよね?」
と、無意識を装ってナルトに言ってみたりしたら、もうナルトはご立腹!!
デザイナーさんのところに着いたころには
「なぅとはしろいどれちゅにすぅ!!!!」
とか、鼻息荒くカカシを見つめます
「オレンジじゃないの?」
カカシが驚いた風にしてみれば、大きく首を縦に振って、さりげなく様子をうかがっているデザイナーさんに
「しろいの!!なぅをかぁいきちて!!」
自分を可愛くするドレスを御所望の様子。しかし、その怒気がチャクラとなって禍々しい妖狐のチャクラにデザイナーさんがおびえてコクコク頷くばかり。
そんなナルトを優しく抱っこしつつ
「ナルトは世界で一番かわいいから大丈夫だよ?」
とか、おもいっきり元凶のカカシがささやけば
「もうかぁしったらぁ」
なんて、ナルトがテレだす。
いささか具合の悪くなってきたデザイナーさんは、後日原案を渡すとの約束をして、早々に席をたってしまった・・・。
カカシとナルトもさっさとその場を後にして、行きと同じように商店街を手を繋いで帰っていく。仲睦まじく、お互いしか目に入っていない二人は気づいていないようだが、周りのレディ達は皆、白い服に身を包んで、カカシをガン見していることを・・・


  FIN

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