ナルト、あかちゃんになる・・・

ここは木の葉のエリートたちが暮らすマンション・・・
その最上階の一室に、けたたましい鳴き声が響く・・・
「コンコンコンコォォォン!!!!!!」
そこには、9本のしっぽをもった狐耳の赤ちゃんを抱っこして右往左往のエリートが一人・・・
「な・・・ナルト!?なんで泣いてんの!?」
オロオロするばかりのカカシは、意を決したように小さなナルトを腕に抱き、風のようなスピードである場所に向かう・・・



事の起こりは数日前の任務中・・・
「ナルト。これからこの研究所の捜査を行います。ナルトはこの中から金色の鳥を探してね?」
「あい!」
右手をあげての良いお返事に、カカシがにっこりしてから、さっそくナルトと任務である黄金鳥探しに当たる・・・
その時、
『ボフン』
「ナルト!?」
なんと!
ナルトがまた見た目はオレンジジュースのような、でも明らかにビーカーに入っている液体をごっくんしてしまったのである・・・
そして、カカシの目の前には、天使のような寝顔のおそらくナルトであろうプリティベビーが・・・

カカシはその子を大事そうに、しかし大至急で火影の執務室に連れて行き、事情をはなして医療忍やその他、さまざまな専門家に診せた。
どの忍達も薬であるからにはある程度すればもとに戻るとの見解で、カカシの希望・・・と、いうか熱望によってカカシの家にてカカシが面倒をみているのである・・・が!
いかんせん初体験の赤子の世話となっては、カカシには荷が重く、風のような速度でついた先は・・・
「ごめんくださ〜い!吉野さぁん!シカクさん・・・助けてください」
奈良家に到着して早々、カカシが大きな声で叫ぶ。
「あらあらあらあら・・・」
なんて、あわてた風もなく吉野が玄関先に着た瞬間。
見覚えのあるしっぽと耳ににっこり笑いながら、カカシからそっと泣いているナルトを受け取る。
「ん〜?匂いもないし、ミルクももうあげたんでしょ?」
よしよし・・・なんて、なれた手つきであやす吉野。
「どうしても泣きやまなくって・・・」
「あぁ・・・黄昏泣きかしらね?赤ちゃんって、夕方になると泣きだす子もいるのよ。そういう時は、添い寝してあげなさい?」
吉野はそっとカカシにナルトを返す。
「今のナルちゃんは私だと余計に泣いちゃうと思うし、なれない環境は余計なストレスになっちゃうから、今日は帰って一緒に寝てあげれば大丈夫よ」
にっこり微笑んで、でも結構な迫力で「さっさと帰って寝かせてあげなさい」的な圧力に、カカシは軽い一礼とともに、さっさと帰宅する。


帰宅。
「さ。ねんねしようねぇ」
「キュゥキュ・・・」
甘えるようにして寝転がるカカシにすり寄るナルト。
そっとそのおなかをたたいて寝かせる。
「イイ子のナルトはねんねちまちょうねぇ?いい子でちゅねぇ?」
うつらうつらしだしたナルトに、カカシが頭をなでる
「きゅぅ・・・」
すっかり寝息が聞こえてきて、カカシはやっと一息つく。
「やっと寝た・・・あ〜・・・あかちゃんのお尻ってなんでこんなにぷりっぷりなんだろ・・・」

以下カカシの思考

いやいや・・・ナルトはどこもかしこもプリンプリンだよ!!でも・・・あかちゃんのお尻ってなんでこんなに・・・ちょっと触って・・・
『サワ』
やっぱイイなぁ・・・
あぁぁぁぁぁ・・・普段のナルトも食べちゃいたいくらいカワイイけど、こんななるとも舐めまわしたいくらいかわいい!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!もうなめちゃおっかなぁ!!!!!だってナルトがかわいいのがいけないんだもん!犯罪だって言うなら、ナルトのかわいさがすでに犯罪だもん!!


「コ・・・ン・・・キュ・・・」
カカシの邪心を感じ取ったのか、ナルトが眉根を寄せて寝がえりを打った。
「ヤバッ」
そこでカカシのよこしまな思考もさっさと終わり、ナルトのおなかをポンポンとあやす
「イイ子のナルちゃんはイイ子におやちゅみできまちゅねぇ」
だらけきった赤ちゃん言葉でナルトをあやすだらけ切った顔のカカシは、気づいていなかった・・・
シカマルから連絡をもらって心配で様子を見に来たアスマが、後ろで硬直しているのを・・・




3日ほど過ぎたある日・・・
「さぁ!!イイ子のナルちゃんは泣かないでオムツかえられるかなぁ?」
グズグズしているナルトをあやしつつ、オムツ替えの途中・・・
『ポンッ』
「かぁしぃ?なぅとおにゃかへったのよぉ?」
ナルト復活・・・
ナルトの服はナルトのサイズがもとに戻ることによってびりびり。
オムツ替えの途中であったため、カカシがナルトの足を持ち上げているので、カカシんからナルトの素敵な部分丸見え・・・
「俺!材料買ってくるから!!!!!!」
カカシ逃走・・・
「?」
意味のわからないナルトは、いそいそと自分の引き出しからさっさと浴衣を選ぶ。
『ピンポーン』 
「あしゅま〜・・・なぅとのゆかたむしゅんでぇ?」
インターフォンを聞いてでてきたアスマは、ずいぶん痩せていたとか・・・


FIN


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