ナルト、混乱する2

「報告いたします!!木の葉の全書店を確認いたしましたが、残念ながら・・・」
暗部の一人が報告を入れると、それに続くようにして数人の暗部が入ってくる。
「我々はこれより里全域の民家、図書館などを見てまいります。」
出かけて行く暗部は、なんとも切ない顔をしていた・・・
任務がエロほn・・・耽美小説の捜索などと可愛そうな感じになってしまっているので、火影はそっと、心で報酬を大奮発してやろうと決めるのだった。

「じぃじ・・・ないの?」
ウルウルと瞳を揺らし、でも凶悪なくらいのチャクラを放出させるナルトに、火影はなんともおそろしいものを感じた。
「紅を呼べ!!」
その場にいた暗部が走る。


「夕日紅。推参いたしました。」
そういって、火影の元に参じた紅は、禍々しいチャクラを放ちつつも明らかに泣き顔のナルトを見て、紅が顔をひきつらせる
「ご命令とあらば挑戦はしますが、この子に私の術がつうじるかどうか・・・」
困惑気味の紅に、火影は首を振ってことの経緯を話す。
「・・・と、いうわけで無防備な状態のカカシに術をかけてしばらく眠っててもらってくれ」
そういった瞬間におもしろそうな事でも考えついたかのように瞳を爛々と輝かせた紅が、颯爽と窓から消えていった。
「ナルトや。これならしばらくはカカシは寝たままじゃ。もうしばし待て・・・」



そうして数時間が経過した・・・
「ご報告します!!民家にて目標物を確認しました!!ただ・・・」
「なんじゃ!?」
急かす火影に歯切れ悪く答える・・・
「目標物のあった場所は・・・その・・・自来也様の邸宅の一室でして・・・その・・・心が折れそうです・・・」
報告によると、その家はほぼエロしかないらしい。任務としてこなしようもないほどの衝撃を含んでいるらしく、暗部ですらだれも入りたがらない。
「ナルトや?この暗部に連れて行ってもらった先の家をぶっ壊しておいで?でも、中には本があるからのぉ?それをカカシにあげれば大丈夫じゃ!!」
にこっと笑う火影に、ナルトは元気にうなづくと、颯爽と走って行った。


その数分後、盛大な爆破音と共に、ナルトが帰還し、自慢げに持った本を掲げて家に帰って行った。
騒動のさなか、何事もなかったことにするために懸命に掃除してくれていた面々に丁寧に礼をいい、本を所定の位置に戻したナルトは、カカシを起こす・・・
「かぁし・・・おっきよぉ?」
一生懸命何事もなかったように装うナルトにカカシは汗の噴き出した顔を拭って起きる。紅が忘却の術までかけてくれたおかげで、カカシはなにも覚えていない。
ナルトの朝食(昼食?)を用意しつつ、今日もカカシのいつもの日常が始まるのであった・・・


なにも知らないカカシをよそに、今日も木の葉は守られたのでした・・・
  
   FIN

オマケ
「なんでだろう・・・イチャパラを見ると、紅になんかおごんなきゃいけない気がしてくるのは・・・」
カカシはこっそり、暗示をかけられているのでした・・・


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