ナルト、お色気の術を覚える

今日も今日とてカカシの任務中は火影の執務室にてお勉強中のナルト。残念ながらちょっぴりおバカさんなナルトを忍として教育すべく、ナルト語スペシャリストのシカクが先生をしている。
「なぅともう成獣だから変化できるもん!!」
『ポン』
かわいらしい音と共に現れたのは、小さな狐・・・
「ナルト・・・その変化ではない。誰か他人に化けるのが、忍でいう変化なんだ・・・」
ナルトの頭には???と、盛大に出ており、まだまだ幼児なナルトには意味がわかない。シカクは、ナルトに教えつつ、自分もさりげなくチャクラを練る。
『ドロン』
「あっ!!!カァシ!!!!」
シカクがいた場所には、カカシ。ナルトは嬉しそうにすり寄るが、なんだか違和感・・・
「かぁし?・・・でもにおいはカクねぇ?」
まったくわけがわかっていないナルトに、シカク扮するカカシは苦笑いを受けべつつ、変化を解く。
「カクゥ?」
もはや知恵熱でも出すのではないのかというくらいウンウン唸って考えているナルトに、シカクは笑いをこぼしつつ、
「なりたい姿を思い描いて、その姿に変身するんだ。そうだなぁ・・・最近テレビでやっている木の葉戦隊コンレンジャーの変身をイメージしてごらん?」
すると、まるでひらめいたかの様に、ナルトはシカクがやっていたように印を組んでみる・・・
『ポン』
現れたのは金髪碧眼の少年・・・ちょうど12歳くらいであろうか、なんとも元気そうな印象を受ける少年である。
「カク〜?」
でも舌ったらずなしゃべり方と、耳と尻尾はそのまんま・・・
「まぁ、最初にしちゃ上出来だ。」
頭を撫でてもらってご満悦のナルトは、その姿を窓に映して確認する。
「なぅとおっきいねぇ?」
振り返ったナルトが見たのは固まっている火影とシカク・・・
ナルトがうろついたことにより、その大きな尻尾によって持ち上げられている浴衣のすそが、まさに危険なのである。普段は修練された理性を持つ忍であるふたりも、ナルトの見えそうで見えない後ろ姿にドギマギして、目をそらす・・・
『コンコン・・・紅夕日、お呼びにより参上いたしました』
ちょうどその時、今日はナルトに幻術でも軽く教えようかということで、呼んでいた紅が参上し、火影の上ずった返答に首をかしげつつ、入室してくる。
「・・・あら・・・」
そこでは、後ろを向いて窓に夢中なナルトと、それを固まって見ている火影とシカク・・・状況を理解した紅は、さも面白い事を思いついたとでもいうように、
「ナルト。カカシを喜ばせたくない?」
とか、持ちかけつつ、目を見開いて固まっている二人に幻術をかけてちょっと夢を見ててもらう。
「・・・いい?カカシはきっとナルトが私みたいに女の子になったら喜ぶとおもうわ。ナルトはきっと女の子になったらかわいいもの。」
そういって、ナルトにゴニョゴニョと何かを教え出す紅・・・キラキラな目をさらにキラキラさせて、ナルトは終始真剣に聞いていた・・・



「お世話になりました」
「じぃじ〜カク〜バイバイ!!」
任務の終了したカカシに引き取られて帰っていくナルトに、紅に幻術をかけられていたことにも気付かずに健やかな笑顔で手を振る大人・・・自分の中の違和感は、見ないふりして手を振る大人・・・


「さぁナルト。俺はちょっと洗濯モノ干してあるのをとりこんでくるから、ちょっといい子で遊んでてね?」
いつものように、帰宅後のカカシは大忙し。洗濯物を畳んだり夕食の準備をしたり・・・
その間、ナルトはせっせと準備中・・・その手に持っているのは、さきほど紅が買ってくれたモノ・・・
「カァシ〜!!!」
任務後の家事でちょっぴりお疲れ気味のカカシは、ナルトの大きな呼び声にとりあえずその方向へ向かう。
そこで見たのは!!!
なんと!!金髪碧眼のあきらかにナルトが成長したらこうなるであろうと想像できる顔をした豊満な胸元を惜しげもなく晒した女性・・・
しかも!!!ナルトが普段きている浴衣同様、短い丈のものをきていることによって発生するチラリズム・・・よって、ナルトの顔・ナルトの声・ナルトの舌ったらず・ナルトの仕草を併せ持ったナイスバディーなレディがカカシの目の前にいるのである。。。
「カァシ〜?うれしい?」
いつものナルトがするように、ヘタリこんでいるカカシの膝に乗っかるナルト・・・
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
カカシは盛大に雄たけびをあげて、ナルトを膝からおろす。
「ナルトが女で俺の上に乗ってる・・・ナルトが乗ってる・・・乗って・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
もはや壊れてしまったカカシは、ナルトそっちのけで風呂場へ行き、服を着たまま冷水を浴びる・・・


「フゥゥ・・・」
やっとのことで自家発電を終え、落ち着きを取り戻したカカシが見たのは、H・A・D・A・K・A・apron・・・
「カァシ〜!?」
リビングに盛大に鼻血を吹きつつ倒れるカカシ・・・心配そうに近寄ってきたナルトのミニのエプロンの下から見える、レディにはないはずのイチモツ・・・
ナルトは女性の裸を知らないので仕方がないのであるが、ちょっと倒錯的ではあるが、男の夢満載のナルトのお色気の術にやられたカカシは、そのままリビングの鼻血の海に溺れて逝った・・・
「ナルト・・・巨乳・・・ハダカエプロン・・・尻チラ・・・狐耳・・・フタナリ・・・」
血の海でうわごとをささやくカカシは大層幸せそうであった・・・

その様子の一部始終を木のかげから見ていた紅は、爆笑しっぱなしであった・・・
その後、カカシからお願いされたナルトは、おいろけの術を使うことはなかった・・・

結局、ナルトのせいで貧血になったカカシは、しばらく任務を休むこととなり、なぜかそのかわりを紅がかって出たため、里内では「カカシ紅デキてる」説が急浮上し、しばらく里内がにぎわっていた・・・


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