カカシ、サンタになる
みなさんこんにちは。木の葉のエース・はたけかかしです。俺は今、忍としての己を試される試練の真っ最中です…
ことの始まりは3日前の火影のジz…失礼。火影様の執務室で
「ナルトはサンタさんになにをお願いするのかのぉ?」
頬ずりしそうなほどの距離で火影様がはなしているのを、ナルトはキョトンとした顔で聞いてる…
「サンタしゃん?」
…そういえば山育ちの獣神だったんだった…いやいや今でも立派な9本尻尾の獣神なんだけどさ…
「サンタさんは、一年間良い子にしておるとクリマスの夜に枕元にプレゼントを置いていってくれるんじゃ」
聞いた瞬間に耳がピンと立ち、尻尾が揺れる
「サンタしゃん!!なぅといい子よ!?くるの!?」
火影様向かってニコニコしているナルトに気付かれぬ様に、俺は汗をぬぐう・・・
そして、今日はクリスマス・・・
夕食はスパゲティとチキンレッグ・・・
ナルトは満足して早々に眠りについた。サンタさんが寝ていればくると火影様あたりから聞いたのかな・・・
さて、これからが俺の戦いだ・・・仮にも大きな耳を持つ自然界でも屈指の聴力を持つ狐の頂点にたつ九尾の妖狐だし、最近では忍術を少しずつ覚えてきて、そこらの駆け出し中忍よりも忍としての能力は上である。
そんな子どもの枕元にプレゼント・・・しかも靴下に入れなければならないのである。
俺もこれでも里のエース・・・
さぁ・・・忍びこむぞ
『カチャ』
ナルトの部屋は俺の部屋でもあるから、ここら辺は大丈夫なんだけど、寝ているナルトのすぐ上にある靴下型の入れ物・・・
気配を断ち、勢いをころし、しかし素早く持ち上げ・・・ようとする・・・
ん?
靴下の中には先客・・・ナルトの好きな「ふ菓子」ナルトの好きな「油揚げ」・・・など、その他もろもろ・・・
里のエースの俺にも気付かれずにどうやってここまで入って、この靴下にいれたんだろう・・・俺が思う以上にこの里の水準は高いのかもしれない。
でも、どうしてこんなところでばっかり力を発揮するんだ!!
とか、ちょっと怒りに震えつつも、俺はナルトの大好きなレンジャーもののシャツをそっと枕元に置いた。
翌朝
「かぁし大変!!いっぱい入ってる!!」
ナルトは大喜びでひとつひとつ確かめるように取り出していく・・・
そのなかでも、レンジャーもののシャツは大切そうに、
「かぁし〜!!なぅとこれ欲しかったの〜!!!」
と、店微屋かしてくるナルトに、機嫌を良くしたカカシ。
その後しばらくカカシは終始ニコニコと嬉しそうだったとか・・・
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