ナルト、海水浴へ行く

「かぁし〜!!!見てぇ!!!おみじゅがいっぱいだにょ!!!」
木の葉からほど近い海に海水浴にやってきたカカシとナルト。
海を見るのがはじめてなナルトは大変興奮してカカシの足元をクルクルと目まぐるしく回っている。それでもそばを離れないのは前日にカカシが離れたら危ないと口酸っぱく注意した賜物であろう。
夏の海水浴シーズンであるが、人がいないビーチ(実際にはたくさんの人がいたのだが、カカシが丁重に脅し・・・お願いしてどいてもらった)で、いそいそとバスタオルを器用に使って海水パンツを着用したカカシは、隣でうずうずしているナルトの浴衣を脱がせて、中にあらかじめはいていた海水パンツ一枚にしてやる。前日の夜にカカシが幼児用のパンツに穴をあけてナルトの尻尾が出るように作ってやったパンツをはいたナルトはなんともかわいらしいぽんぽこなおなかを惜しみなく見せて、
「かぁし〜!!うみおおきいねぇ?なぅと早くあちょびたい!!」
なんて万歳するようにして抱っこを求めつつ、なんとも可愛い姿でお願いされれば、カカシはナルトを膝に乗せつつ、ナルト用の浮輪に空気を入れる
「かぁし〜?しょれなぁに?大きなドーナチュ?」
ナルトは先ほどはペッチャンコだった浮輪が大きくなって行くのが不思議で、ツンツンとつついてみたり、カカシのまねをして咥えてみたり・・・


「ナルト。これに捕まっててね?」
ナルトの胴に浮輪を通して、しっかりとナルトに掴ませると、カカシはゆっくりと海に入っていく。とはいっても、足のつく浅い場所にしか行かないが、ナルトにとっては波が来てぷかぷかと楽しい場所のようで、キャーキャーとはしゃぎながらカカシにゆすられるままに楽しんでいる・・・
「なんか・・・前後にゆすられて喜んでるって・・・なんか言葉だけ聞いてるとエロいなぁ・・・しかもナルトの下半身は浮輪で隠れてて上半身しか見えないし・・・もうなんかエロいことしか考えられない・・・」
カカシはぼそぼそと小さな声で一人ごとを呟いてみるが、如何せん夢中で遊ぶ子どもが相手である
聞こえてるはずもなく
「なぅと動くの好き〜!!もっと動いて!!」
なんて、はたから聞いたら赤面しそうなこと言われたもんだからカカシ緊急事態。。。
「かぁし〜?うごいて〜?」
なんとなく前かがみ気味に苦笑いをしているカカシに決定打・・・
明らかにわざとかと疑いたくなるこの感じ・・・
「うっ!!」
下からのぞかれるようなアングルのナルト。ちょうど浮輪で水着が見えず、カカシからみると全裸のように見えてしまい、カカシはさらに下半身を意識して前のめりになっていく。
「ナルト・・・」
「かぁし〜?どちたの?」
なにやら様子のおかしいカカシに、先ほどまで楽しそうに笑っていたまん丸のナルトの目に涙があふれ、心配げにカカシを見上げているが、それがカカシをさらにあおる・・・『ザバーン』
「きゃぁぁぁぁぁ!!!!」
下半身に意識が行き過ぎてナルトの浮輪を持つ手を離してしまったカカシ、そしてちょうどちょっと大きな波が襲来し、見事にナルトが浜までの1メートル位を流されていく。
「ナルト〜!!!!」
かわいいナルトの一大事に下半身云々いっている場合ではなくなったカカシは、急いで浜で転がっているナルトにかけ寄る。
「ひえぇぇぇぇぇぇん(泣)」
浮輪に阻まれて上手に起き上がれずにいたナルトをなんとかカカシが起こしてあげた瞬間に安心したのか、ナルトが号泣し、カカシはそんなナルトを抱っこして、パラソルの所まで行き、恐怖で縮こまってしまっている9本の尻尾と頭をかわるがわる撫でてなだめる
「ナルト・・・こわかったね・・・ごめんね?」
ヨシヨシと撫でるカカシに、エグエグと泣きながらも
「しょっぱい・・・ひぇぇぇん」
と、なんだかちょっとお門違いな事で泣いているナルト。カカシはホッとしつつも今日はもう海に入らないで遊ぼうね?と、ナルトの浮輪を外し、持ってきたお砂場セットをナルトに持たせてご機嫌取りをしつつ、のんびりとパラソルの下で砂山を作っているナルトを見てみれば、ちょっとずれた海パンの隙間の真っ白な肌がなんとも蟲惑的でカカシの扇情誘う・・・
「ナルト〜。こっちにおいで?」
ナルトはおとなしくカカシの元へとやってくる。その肌はうっすらと焼けてはいるがまだ白いと言えよう。
カカシはナルトに背中を向けさせて、どこから出したのか油性ペンでナルトの背中になにやら書きだした・・・
「さぁ遊んでおいで。お日様がもうちょっと下がってきたらかえるからね?」
それからカカシは上機嫌でナルトと遊んだり、読書をしたりと、楽しんでいた
「今度は市民プールにしようね?そしたらお水しょっぱくないよ?」
「行く〜!!!」
ナルトはカカシに背負われながら大きな返事をして、その数分後にはぐっすりと眠ってしまっていた。


数日後
市民プールに連れてこられたナルトの真っ黒に焼けたナルトの背中には『売約済 はたけカカシ』と、白い部分がくっきりと浮かび上がっていたという・・・


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