ナルト、ちいさくなる2

夕飯の支度にとりかかるカカシを余所にナルトは素っ裸のままポケットに入れられて困っていた。
「ねぇ・・・俺ってばこのままスッポンポンなんだってば?」
やっとのことでポケットから顔を出せば、カカシが「あぁ!」といって、おもむろにナルトが入っていないほうのポケットを探って、小さいサイズの暗部服を出した。
「木の葉の里のおもちゃメーカー全面協力で作ってもらった小さくナール用の暗部服。戦闘機能とか、そう言った面ではちょっと機能は落ちるけど、着るってことに関しはまったく問題ないから、コレ着て?」
そういって、普段は絶対に着せてもらえない暗部服を渡されて、ナルトはいそいそとカカシノポケットの中で着替えを始める。
「似合う?」
そういって、おずおずと顔をのぞかせたナルトに、カカシはもちろんデレデレで。
カカシが器用に作ったナルト用小さなご飯と自分のご飯をトレーにのせてふたりでおいしそうに食べる。
「カカシ・・・俺ってばやってみてぇことが・・・」
カカシが顔をあげると、椅子には座れないからテーブルの上に座って食べているナルトが
「ラーメン風呂やりたい!!!」
とか、大声で言い出した。
急きょ食べていた夕飯を少なくして、カップめんにお湯を入れるカカシ。
「ホントにやるの?」
カカシの声にホクホク笑顔のナルトがうなずけば、カカシはおずおずとラーメンの麺をすすり出した。
「あ!!椅子にすっから角煮はとっといてほしいってば!!」
大きく切った角煮が売りのラーメンを角煮を残して食べ終えたカカシは、ご丁寧にも温度計でスープの温度を測って、40度くらいを指したとき
「入っていいよ」
いまかいまかと待っていたナルトをそっとスープの中に入れる。
「うわッ!!俺ってば幸せだってばよ〜!!」
そう言いながら角煮椅子に座ってカカシが食べ残しためんの切れ端を口いっぱいにして頬張りながら、時にはスープを飲みながらナルトはラーメン風呂を楽しんだ・・・。そして、
(・・・普段ナルトが風呂入ってるところを上からのぞくなんてできないから、すっごいいいナ・・・あ〜・・・スープは澄んだ色のにすれば良かった・・・。でも、ちょっと泳いだりしたときにスープから浮かぶモモ尻・・・おいしそ〜・・・お箸でつまんで食べちゃいたい・・・あぁ・・・イイ)
恍惚とした表情でラーメン風呂を別の意味で楽しんでいる男がここにも一人・・・
しかし・・・
「上がるとギタギタして気持ち悪いってばよ・・・」
そのご、風呂できれいに洗ってもらうまで、ナルトは後悔にさいなまれた・・・。
そして・・・
(あ〜!!小さくしたからモモ尻の感触も髪のフワフワも満足に味わえない!!)
ここにも後悔しているお琴が一人・・・
こうして、小さくなったナルトの夜は更けていくのでした。

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