ナルト、モコモコにされる

「・・・なんか、最近のお前って、小動物みたいだよな」
アスマの一言にナルトが憤慨する
「俺ってば、すっげぇ忍になるんだってばよ!!小動物ってなんだってば!!!」
ちなみに、ここは人生色々。
ナルトはカカシのひざの上。
ナルトにとっては定番の場所であり、カカシにとっては至福の休憩状態である。
残念なことにここにナルトがいることに対して突っ込める勇者は存在せず、ナルトは下忍の任務が休みの日はこうやってカカシに連れられて待機所に来るのである。
そして、そんなときは忍服ではなく、カカシセレクトの服が多い。
あるときは海兵さん風セーラー。
あるときは短パンにロング丈のTシャツ(これがワンピースに見えてかわいいBYカカシ)
そして、今日はというと
「ナルトは寒がりだからさ」
カカシがナルトように特注した薄いピンクのセーター。
良く言えばセーター。
しかし、その姿といえば、
ハイネックの部分はピンクのファーが付き、そこからつながっている胴体部分はふわふわとして手触りのいいモッコモコカシミアセーター。長めの丈からちらりとのぞくショートパンツは淡い白で、おなじくカシミアのモコモコである。
そして、ナルトの足元もまたモッコモコのピンクのブーツ。
しかも靴下が白のモコモコ靴下で、絶対領域が出来上がっているうえに、全身もっこもこであるがゆえに、その少し出ている部分がやけに目立つのである。
「この格好はあったかいってば!!でも、この出てる部分が寒いってばよぉ」
と、文句を言いながらカカシを見上げるナルト。
「でも、どっか皮膚出してたほうが体が寒がって熱量あげるから、あったかくなるんだよ?」
なんて、それっぽく絶対領域の必要性を説くカカシ。
その手はガッツリナルトのちょっと出てるその部分をナデナデしてる。
「くすぐったいってばよぉ!!」
なんてナルトが体をひねった瞬間。
アスマは目撃してしまった・・・
ナルトのモッコモコな服の背に付いているフードを・・・
正確に言うと、フードに付いているウサギさんのような長い耳を・・・
「お前・・・そっちの趣味あったのか?」
ため息交じりにアスマがカカシに問えば
「ま、これくらいならコス趣味って枠にははいらないデショ?」
カカシがニヤッと笑う。
「カカシ〜?コスってなんだってば?」
「ん〜?コスっていうのはね・・・誰かに似合うって思った服を着せてあげることを言うんだよ?」
・・・あってるような。違うような・・・
甘ったるいカカシの声に寒気を覚えたアスマは見つめあう二人を見て見ぬふりをしつつ、さっさと待機所から出て行くのでした・・・



   FIN


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