カカシ、一服盛る

今日は大雨。
任務は中止。
サスケとサクラを招いて今日はカカシ邸で体術の稽古・・・


「サクラァ。わきが甘いぞ。もっと四方に気を配らないと足技かまされたらおわりだぞぉ」
「サスケェ・・・お前はいっつもおんなじ手だなぁ・・・ちょっとはズルくなりなさい。」
『ドカドカ!!』
一気に二人ともカカシに吹っ飛ばされて床に背をつく。
「「ハァハァハァ・・・」」
サクラもサスケも息が上がってまともに立てないくらいになっていた。
「あぁ・・・今日はせっかく雨でナルトと二人きりのおうちデートの予定だったのに・・・くっそぉ・・・早く二人になりたいんだから、さっさとバテてくれない?」
一部ナルトには聞こえない特殊音声でお送りしております。
カカシの容赦ない言葉が逆に二人の闘志に火をつけて、決して倒れぬ不屈の戦士のようにゆらっと立ちあがる。想いはひとつ
「「おまえ(あんた)の思い通りになんてさせねぇ!!(させない!!)」
そんな炎燃え盛るようなアツいぶつかり合いの中・・・


「カカシ先生・・・俺ってばおなかすいたぁ・・・」
一方でまったく息も上がらずにチョコンと座っているナルト。
「俺ってばいつまでここにいればいいんだってば?俺だって体術の修行受けたいってば・・・」
そう言ってナルトが立ちあがろうとすると
「ナルト!!駄目だよ!!ナルトは捻挫してるんだから歩いたら悪化しちゃうよ!!」
それはそれは大事なものを持ち上げるようにしてナルトを抱っこするカカシ。
ナルトはぶすくれたような顔をしていても内心はとっても嬉しくて、本人は上手に取り繕ってるつもりでも実はおもいっきり顔に出ていて、サクラとサスケがいることも忘れてニコニコとカカシの首に手をまわして「そうだったってば」とか言ってじゃれつく。
一方で、巻きつかれた首の持ち主は・・・
(ぐはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ナルトナルトナルトナルトナルトかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!)
とか内心は崩壊しまくっているにも関わらず、表面は暗部仕込みの鉄の表情で、
「大事にしないとね?そろそろお昼にしようか?みんなの分のおにぎりも用意しておいたし・・・」
なんていって、サクラとサスケのほうに向きなおる。
「お昼にしまショ」
ついてこいと言わんばかりにさっさと先をいくカカシに、二人は疲れた体を引きずってついていく。
「カカシ先生。サクラちゃんがカワイソウだってば。ゆっくり歩いて?」
ちょうどカカシの肩越しにサクラ達を見ているナルトが見かねて声をかけて、やっとのことで食堂へ。


食堂に置かれているのはハートが書かれたラップに包まれたおにぎり1つと、どくろの書かれたラップに包まれたおにぎり2つ。
「さ、ナルトはどれがいい?」
そう言ってカカシはナルトを下ろすや否や選ばせる。
「カカシからのハートは俺だけのものだってばよ!!」
なんて、明らかなのろけをさらっと発してハートをとる。
遅れてきた二人の前にあるのは・・・


その後二人は食後すぐに原因不明の睡魔に襲われ、気がつけば自分の家のベッドに寝ていた・・・


   FIN

送って行ってあげて、なおかつベッドに寝かすあたり、俺って優しいでしょ?

[ 56/81 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



トップへ


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -