カカシ、仲裁にはいる

今日も今日とて平和な木の葉。
今日も今日とて大豪邸にはハートがとんでおります・・・
「ナルト〜。せっかくはやく任務終わったし、今日は外食にしようか?これから俺と一楽なんてどう?明日は休みだし、ちょっとホテルなんて・・・エヘッ」
カカシはなんともやにさがった顔で手をつないでいる恋人に語りかければ、恋人はなんとも恐ろしい形相で前を見ています・・・
「ナルト?」
カカシはナルトの目線の先をおってみれば・・・
なんと、ヨウコとイルカが喧嘩しているではいりませんか!?
「ヨウコさんの馬鹿!!なんでこんなことしちゃったの?」
珍しく大声を出しているイルカに近寄ってみれば、その周りに散らかる何かの毛・・・
「だって!!向こうが仕掛けてきたんじゃ!!」
なんともみっともなく着物が着くずれ、髪が乱れているヨウコにナルトが近付く・・・
「ヨウコさん?」
「ナルト・・・うわぁぁぁぁぁん(泣)」
ヨウコはさっさとナルトの中に消え、イルカは茫然とその光景を見つめる。
「なにがあったんですか?」
あえなくデートがなくなったと悟ってはいても、なんとかこのもめ事を早期解決して、なんとかナルトとデートに行きたいカカシが、イルカの肩を叩く。


「ヨウコさんとデート中に、仲間の中忍が犬連れて散歩してて、俺がそいつと立ち話してたら、突然ヨウコさんの唸り声と、犬の悲鳴(?)が・・・」
用は、ヨウコさんが犬と喧嘩して、勝ったと・・・
「ま、ヨウコさんも一応獣だし、縄張り争いじゃないの?」
はい。解決。とばかりに、カカシがポリポリと頭をかきつつナルトの肩を抱き寄せれば、
「違うんじゃ!!あの馬鹿犬!!自分の主人の方がイルカよりカッコ良いとか抜かし追ったんじゃ!!」
ナルトの体から、ヨウコの口調・・・
「・・・ナルト?」
カカシが何とも微妙な顔でナルトをのぞきこめば、ナルトの青いはずの瞳が、紅く染まっている・・・
「ヨウコさん?なにしてんの?」
カカシのといにゴニョゴニョと・・・
「だって、実体化したらおこられるから、ナルトを一時的に乗っ取ったんじゃ!!」
結構元気に横暴な発言をするヨウコに、カカシがなんとも哀愁漂うため息と共に、
「ひとまず俺んちいきません?」
言った瞬間に、カカシの瞬身で邸宅に到着。

「で、どうなったの?」
すっかりふてくされてしまっているナルト(の姿をしてるヨウコ)に、カカシはお茶を出し、ついでとばかりにイルカにも茶を出す。
「そもそもイルカが悪いんじゃ!!我とのデート中にほかのヤツと話をするなぞ・・・」
ナルトの顔でイルカイルカと、イルカに対する独占欲をさらけ出すヨウコ・・・
「だってしょうがないじゃん!!俺だってヨウコさんを自慢したいんだ!!」
明らかにナルトにではないにも関わらず、ナルトに向けているような状態のイルカの愛の告白に、カカシは眉間を抑えてうずくまる・・・
「だってイルカは我のモノじゃ!!」
「ヨウコさんを自慢していいのは俺だけだから、自慢させてよ!!」
お互い愛するが故に起こったいざこざなのであるが、姿はナルトとイルカの喧嘩にしかみえないのである。カカシにとって、状況は分かっているし、ここで起こっても仕方がない事は理性では理解している・・・が、感情が付いていかない。
震える拳、眉間にしわ、こめかみに青筋・・・
見つめあうイルカとナルト・・・
震える肩、ひきつる右頬、けいれんする眉・・・
手をつないで見つめあうイルカとナルト・・・



さてさて、カカシの理性が限界を迎えるのが先か、密かに楽しみを見出して遊んでるヨウコがイルカに触れたくてでてくるのが先か・・・

   FIN






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