カカシ、害虫駆除する

今日も今日とて任務と言う名の雑務をこなす第7班の面々。
今日は雑草抜きと害虫駆除。
「キャーーーー!!」
「大丈夫!?」

バリバリと草を抜いて、虫を駆除していくサスケとサクラ・・・草を抜きつつ悲鳴をあげるのは、ナルト・・・
「芋虫がいるってばーーーー!!!」
ナルトは大の虫嫌いなのである。しかも、ここにいるのは結構なサイズの虫・・・ナルトは見つけるたびに悲鳴をあげる。
そして、それをニヤニヤとした顔を隠しつつも火遁で処理するカカシ。
最初のほうは心配してサスケやサクラもナルトの元にかけ寄っていたが、毎回カカシが我先にと現れるので、二人はめんどくさくなって、ナルトの悲鳴があたかも聞こえていないかのように、無視!!まったく無視!!


「カカシ〜・・・俺ってばこの任務いやだ・・・」
任務中は「カカシ先生」と呼ぶようにしているナルトであるが、如何せん虫の恐怖におびえ、もうボロボロである。そんなナルトの下がりきった眉をクリクリと撫でて、カカシは頼りきっておねがいしてくるナルトにデレデレである。
『ボフン』
カカシは印を組み、多重影分身を出す。ついでとばかりに、忍犬も総動員
「草刈って、無視駆除して」
簡潔な指示に「おぉ!!」と、返事が返ってきたとともにザザザ・・・とすごい勢いで進んでいく。
「俺もやるってば!!」
カカシの影分身を見て、ナルトがまねするようにして、得意の影分身をする・・・が・・・

「「キャーーーー!!」」
「「「キャーーーー!!」」」
「「「「「キャーーーー!!!!!!!」」」」」
数が増えた分、草刈りのスピードは格段に上がって入る・・・が、虫を見つける確率もあがり、悲鳴も増える。
それにカカシの分身たちが対応し、デレデレし、草を刈り・・・エンドレスでそれを繰り返し、最終的には草をナルトが刈り、ナルトが悲鳴を上げるより早く、忍犬とカカシで虫を駆除するようなシステムが出来上がった。
それを茫然と見つめるサスケとサクラは、こっそりと刈られた草をせっせと運ぶのであった・・・



「あーーー・・・おわったねぇ。」
カカシが腰を伸ばせば、あたり一面きれいに刈られた草はらにナルトが寝転がる。
「疲れたってば!!カカシ先生!!一楽行こうってば!!」
「はいはい。・・・ってことで、サスケ、サクラ。お前らも行くか?」
カカシにしては珍しく、サスケとサクラを誘う。
「今日は頑張って草運んでくれたし、結局俺でも手に負えないくらいのナルトの影分身の面倒見てくれたから、特別におごってあげるよ?」
ナルトに頼りにされ、とてつもない人数のナルトを相手にできたカカシは大層ご満悦で、結局そのままサスケとサクラを拉致するかのように一楽へ。。。



「やっぱりカカシは優しいってば!!」
うれしそうにラーメンをすするナルトに笑顔を向けていたカカシであるが、ナルトに背を向け、サスケとサクラの方を向き
「・・・君たちが相手したのは、分身のナルトだから許すけど、俺以外にひっつくナルトを見るのいい気分しないなぁ・・・」
カカシの顔が怖かった。後にサクラが語る、カカシの笑顔を二人はなんとも言えない顔で見る。
「カカシ先生。そっちにばっか向かないで、俺と離すってば!!」
そう言ったナルトの方を見るカカシの顔をデレデレの笑顔であった。
「いやぁ・・・二人がラーメン食べる姿ってあんまり見なかったから、観察してた。たまには7班全員でごはんもいいね?」
カカシの笑顔に、ナルトがニコニコとサスケとサクラを見て嬉ししそうに笑うのを見た、下忍二人組は、なんとも納得にいかない顔でラーメンをすすることとなった・・・



           FIN




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