カカシ、長期任務へ行く2

王都はすでにきらびやかなにぎわいを捨て、焦土と腐臭の漂う戦場となっていた。
守るべき依頼国の王都・・・そこに、カカシたち木の葉の忍がいた。
外壁から中への侵入は一切許していない。しかし、敵国は様々なモノを飛ばしては、侵入せずに内部を破壊していく。
百戦錬磨の忍といえど、長引けば危険が増すのはわかりきっていた・・・
「ナルト?」
カカシは誰かに呼ばれた振り返るが、そこにいはだれもいない
「カカシや・・・」
誰もいないはずの空間に、ふわっとまるでそこだけ重力がないかのようにして降りたった美女。戦場の慰安婦にしては神々しく、忍にしてはあでやかで、まるで似つかわしくない。
「ヨウコさん?」
カカシは目を凝らし、夜の闇から見出したのは、見慣れた美女
「カカシよ・・・早う帰りや?ナルトが飯も食わず、寝る間も惜しみ、そなたの帰りを待っておる。我はナルトに頼まれてのう・・・これから敵国の大将の興味を戦からそらしてみる故、そなたらは帰り支度をして待っておれ。明日の朝には決着がつくであろう・・・」
その言葉だけを残してヨウコはまた消えた。
空間に残るのは茫然自失のカカシと、ふくよかでどこかなつかしい香り・・・
「ナルト・・・」
カカシは空を見上げ、心配そうな顔でただただ小さく恋人の名前を繰り返した



翌朝、眠れぬ夜を過ごしていたカカシの修練された耳に聞こえてきたのは、戦闘の音ではなく、撤退する敵国兵士や忍の移動音だった。。。
「ヨウコさん・・・」
カカシは、城壁の穴から状況を把握し、ヨウコがなないかしらの行動を起こしてくれたようだと判断し、自らは素早く荷物をまとめ
「クマ!!どうやら戦争は終息するみたいだし、俺ら応援組は帰るとしましょ?」
隣で寝ているアスマを叩き起し、さっさと荷物をまとめさせると、早々にその場を去った。




「ナルト・・・ただいま」
カカシが帰ってきた。俺はカカシがいない間のさびしい気持ちから一変して、無事に帰ってきてくれたのが嬉しくて、
「おかえり!!!」
おっきな声出して飛びついちゃった。カカシの忍服には焼けたようなにおいと、ちょびっと血のにおいがして、でもカカシは無事で、、、
「ナルト・・・やせたねぇ?とりあえず、俺お風呂入るから一緒に入ろう?そんで、一楽に行こう?」
帰ってきたばっかりのカカシは、それでも俺のこと一番に考えてくれた。
二人でお風呂はいって、ちょびっとエッチぃことされて、一楽に行って、帰ってきてから抱き合って眠った。
カカシが無事ならなんだっていい。愛されてる実感があるこの瞬間が嬉しい。
そのまま俺たち二人はゆっくり眠った

「カカシ〜!!!!!!」
翌日、俺たちはけたたましいヨウコさんの叫び声で目が覚めた
「ヨウコさんおかえりってばよ・・・」
正確には、俺が目が覚めた。カカシはめんどくさそうに枕に顔を埋めてしまった
「ただいまナルトや・・・って、カカシ!!起きんと痛い目にあうぞ?」
ヨウコさんの脅しでやっと起きたカカシは、開口一番に
「どうやって戦争を停めたの?」
単純にして確かに一番気になるなぞである
「簡単なことじゃ。敵の大将首らが軍事会議している場に、ちょっと神々しく光りながらちょっと高い位置からゆっくり下りて『我は神じゃ。もしこの戦を続けるのであれば、この国に天変地異を起こすぞ』と、脅して来ただけじゃ。ぎりぎりで嘘はついとらんし、我の力なら容易い。」
確かに嘘を言ってはいないし、死人も出なかった。ナルトが考えに考えて、カカシが無事であるならば・・・とか考えていたのがばからしくなるくらいの幕引きである。
「ヨウコさんありがと」
「かまわぬ・・・しかしな・・・我はイルカに会いたい!!カカシ!!今日から3日間、そなたの休日を火影からもぎ取ってきた!!我はイルカ宅にヴァカンスに行く故、ナルトの守護者はお休みじゃ!!後は頼むぞ!!」
そういってヨウコさんは消えていった。
この木の葉でヨウコさんの思い通りにならないことなんかない。
「ナルト〜♪今日から3日間!!イチャイチャいようね!!!!!!!!!」
さっきまで寝てたのにもう元気・・・いろんな意味で元気なカカシに会えなかった分も3日間でイチャイチャされたのはいうまでもない・・・


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