カカシさんピンチ!?

「カカシ先生・・・俺ってばどうかしちゃったのかなぁ?」
不安げに問いかけてくるかわいい恋人兼担当下忍。いつものようにいつものごとくに怠惰で傲慢な自分を相手にずいぶんとかわいらしく小首を傾げてくる・・・カカシはここが屋内なら・・・とか考えていることを微塵も見せることなく、「どうしたの?」なんて、さりげなくナルトを膝に抱っこして聞く。
ナルトはなぜか座らされたカカシの膝にチョコンとおとなしく座って、コテンと頭をカカシに預け、なにやら唸っている・・・
「ナルト?どしたのよ?」
不審におもったカカシが聞けば
「俺ってばおかしい・・・カカシ先生と同じなんだ・・・」
「サスケもサクラも遠いから、カカシって呼んでいいよ?」
「カカシ・・・俺ってばカカシのこと大好きなのに、サスケのこと見てたらなんか体が熱くなって、なんか気持ち悪いんだってば・・・」
「ナルト!?」
あわててナルトをむきあうように抱き直したカカシは、なんだか涙目で不安げに見詰めてくるナルトが可愛くて、でも言っていることはなんとも不安になる言葉で、思わず大きな声で名前を呼べば、不審に思ったらしい下忍二人も寄ってきた。
カカシがナルトを膝に抱えるのはいつものことなので、なんの疑問もなく近くにしゃがみこんでナルトをのぞきこめば、カカシにすがるようにして顔を隠されてしまう。
カカシとしては複雑・・・すがってくるナルトは可愛いけど、サスケをみたらなんかダメだから的な雰囲気で顔をそむけているのが気にくわない・・・
そんな時
「ナルト!!!!」
サクラが大きな声でナルトを呼び、はじかれたように顔をあげナルトのおでこに手を当てて、
「あんた草むしりの時ちゃんと水飲んでたの!?」
あきらかに怒声・・・カカシすらビビる・・・
「・・・・」
「飲んでないんでしょ!!だから熱中症よ!!そこらへんの涼しそうな所で寝てなさい!!!」



ナルトの担当範囲はサスケの隣。カカシは一人安心して、まだなにかいいたそうなナルトに
「熱中症で朦朧としていれば、そりゃ勘違いなこともおこりましょう・・・だってナルトだもん。」
とか言って、ナルトが不満そうに見ているのを気にしないようにふるまいつつ、木陰にさっさとナルト運んで、自分が持ってきた水を飲ませたり仰いだりとかいがいしく世話するカカシは、どこか満足げにニコニコとサスケとサクラが任務を終わらせるまでナルトの世話を焼き続けた・・・


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