カカシ、浮気?する。

ここは木の葉で一番でかい屋敷・・・そして、俺はそこの主のはたけカカシ・・・今俺は、だだっリビングの床にて正座で後悔の真っただ中・・・



さかのぼること3日前。俺はちょっとした里外の任務に出ていた・・・ナルトとは別の任務だったから、さっさと終わらせたいとは思っていた・・・思っていたからこそ!!普段は使わない俺のあふれまくる魅力を使って敵のくの一から情報を頂いた・・・その際に俺はおいしく頂かれてしまった・・・もちろん、俺もおいしくはないけど行きがかり上仕方なく頂いた・・・
そして、その次の日には敵のアジトをぶっ潰して意気揚々と木の葉に帰ってきたんだけど・・・こっからが問題。。。
ナルトにバレた!!!!!ヤバい!!!ヤバいよ!!!ヨウコさんなんてことしてくれたんだよ!!!!





数時間前
「ナルト〜!!!ただいま!!!」
パタパタとものすごい勢いで走り寄って迎えに出てくれたナルトが可愛くて仕方ないカカシは、頭を撫でて、ついばむようにキスをして、抱き上げてリビングに向かった。
「カカシ・・・おかえり」
なんとも気のない声でヨウコが声をかければ、カカシは特に気にした風もいなく「ただいま」と返して、ナルトをリビングの椅子におろす。
自分はさっさと着替えを済ませ、ナルトの待つリビングに向かうカカシは鼻歌を口ずさみつつ、スキップしそうなほど上機嫌なのである・・・


「ヨウコさん!!ヤッテってば!!!」
リビングに入ったカカシはなにやら怒ったようなナルトの声と共に、ヨウコの尻尾に襲われて両手足を拘束されてしまった。
「カカシや・・・先ほどそなたが入ってきたときに嗅ぎなれないにおいを感知してのう?そなたの服に女のにおいが付いておるとナルトに言うたら、徹底的ににおいを探れと言われてのう・・・して、着替えたのにもかかわらず匂うのはなぜかや?」
ヨウコの隣で泣き崩れるナルトと、静かなる怒りに冷徹な目のヨウコ。カカシはされるがままにヨウコににおいをかがれる。
「ナルトや・・・こんな男など捨ててしまえ!!我と共にイルカと暮らせばよかろう?」
この言葉を決定打に、ナルトが泣き崩れて、カカシは尻尾から解放されたにもかかわらず、その場に立ち尽くす。早く終わらせるためにやった行為がまさかばれるとは思っていなかったし、こんなにもナルトを泣かせるとは思っていなかったカカシは深い後悔と、別れの恐怖に苛まれていた。そのままくず折れるようにして床に正座をして、冷や汗を流す・・・そして冒頭の状況・・・



「ナルト!!!ごめん!!ナルトに早く会いたくて・・・」
いいわけがましい言葉ではあるが、カカシが本当のことを告げ、今回の任務が長期になりそうだったことや、敵忍の情報がどれだけ少なく大変だったかをとうとうと語るも、ナルトは見向きもせずに泣いている。しまいには泣きすぎて目が溶けてしまうのではないかと言うほどの泣き姿に、カカシは反省と共にナルトが心配で仕方がない。
「ヨウコさん・・・ナルトと二人きりにしてくれる?」
ナルトの後ろで動向をうかがっていたヨウコに退出をお願いして、カカシはナルトと二人きりになった・・・その途端
「ごめん!!!」
盛大な床への頭突きと共に土下座するカカシに、ナルトの涙が一瞬やんだ。
「もうしないから泣きやんで?そのまま泣いてたらナルトが溶けちゃいそうで、また死ぬ寸前のナルトは見たくないから・・・俺が悪かったから・・・もうどんなに面倒でも、色は使わないから・・・」
カカシが土下座したままの態勢で精いっぱいの謝罪をすれば、ナルトがカカシに目線を合わせるようにしゃがみこむ
「本当にもうしないってば?」
「しない・・・ナルトと以外はもうしない!!」
「本当?俺ってば次カカシが浮気したらしんじゃうってばよ?」
「ナルトが死ぬのは嫌だ」
「じゃあ、浮気はしないってば・・・」
「しないよ・・・だから、許してくれる?」
「許すってば・・・今回だけ・・・」
「じゃあ、泣きやんで?」
カカシがやっとほほ笑んだナルトの頬をなぜれば、ナルトは嬉しそうにその手を重ねる。
「カカシは俺だけを見てればいいってば!!」
完全なるお子様故の独占欲であるが、愛されていると自信を持つカカシは
「大丈夫!!今回だってナルトに会いたくて仕方なかったからちょっと間違った選択をしちゃっただけだもん。」
土下座していたカカシの正座の足に乗ってキャッキャとはしゃぐナルトの髪を撫でつつ、カカシはやっと心安らぐ我が家に戻ってきたのだった。

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