アスマとシカマルのラブ日記?

ココは木の葉の小高い丘の上。
「シカマル」
「待ったはなしだぜぇ・・・」
今日も今日とて屋外将棋デートをしている二人。
「・・・あのな。お互い家には使用人だの、親父さんや爺の側近だのって人が絶えなくて、俺ら二人きりになるのは外しかねぇよな?」
アスマは将棋の駒を睨みながら突然話し出した。「なんだめんどくせぇ」などといいつつも「そうだなぁ」などと相槌をうつ。頭脳ではアスマにも負けないシカマルではあるが、まだまだ子供。アスマの言い回しにある含みを読み取れずに困惑する。


「一緒にくらさねぇか?」
アスマの言葉に茫然・・・
「は?」
口癖のめんどくせぇすら出ないくらいに茫然・・・
「だから!!俺とお前でくらさねぇか?」
「・・・どこでだよ?おれん家は奈良家って看板しょってるし、アスマだって猿飛だろうが!!」
「アパートでもなんでも借りりゃいいだろ!!」
さてシカマルは困った。名家に暮らしているが故に「マンション」だの「アパート」を知らないのである。しかも、見たことのあるアパートと言えばナルトの狭くて日当たりの悪いところである。
「俺はマンションだの、アパートは嫌だから一緒にはくらさねぇ」
あっさりとめんどくさそうに返事するシカマルに、結構決死の覚悟で言ったアスマは「じゃあ、一軒家ならいいのかよ・・・」と投げやりに将棋の駒を進めながら言えばシカマルが
「俺用の研究室とか、書斎とか、ナルトたちが遊びに来た時にゲーム出来る場所があればな・・・」
とか、いいつつ照れているのか、下を向いて駒を進める
「王手」
シカマルは照れて真っ赤になった耳を隠すように頭をかきつつ、「どこにすんだよ?」と、なんだか乗り気な雰囲気を醸し出し、二人はどちらともなく立ち上がり、里の商店街の中にある不動産屋さんへ向かった。



そして家完成。里の中心部からは少し外れるが静かで暮らしやすい。ちょっと小さいが、部屋が5部屋。二人の寝室、アスマの書斎、シカマルの書斎と続き部屋の研究室、リビングダイニングには最新のゲーム機と大きなテレビ、一般的な一軒家である。
シカマルは「大丈夫なのかよ?」と、財布の心配をしている。いくら自分が頑張ったところで所詮は駆け出しの下忍が稼げる金額など上忍のアスマからすればスズメの涙な事をシカマルは理解しているし、アスマもシカマルが考えていることを理解し「カカシ程じゃないにしろ、俺も稼いでっから大丈夫だ」と、シカマルの頭を大きな手で撫でる
「引越しが済んだらナルトとかキバとか呼んでいいか?」
それは子供の小さな自慢。
アスマだってわかってる。
「あぁ。毎日でも呼んでいいぞ?」
それは大人の余裕。
「毎日はめんどくせぇ」
これは子供の照れ隠し。
アスマだってわかってる。


でも、これがナルトの「いいなぁ・・・」の一言を巻き起こし、カカシに火をつけるなどと、頭脳派二人にも及びもつかない・・・


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