カカシさんとおおきなおうち2

なんとか演習場を抜け出したサスケ達は、広大な庭を手分けして探す事にしたが、如何せん標的が動き回るうえに、木の葉きっての上忍である。気配を消されては追いようがない。三人は再度演習場付近で結集した
「はぁはぁ・・・いないわ・・・」
「こっちもいないってば・・・」
「俺も・・・ということは・・・残るは屋敷内か?」
三人の目は屋敷の方へ向いたのを察知したかのように、庭の方で一瞬だけカカシの気配がした。
「くそっ!!近くに居やがるのか!!」サスケが木の上にクナイを投げれば、それは気に刺さらずに地に堕ちる。明らかにだれかが止めたのだが、そこにもうひとはいない・・・
「こうなったら最後の手段よ!!」
サクラが薄気味悪いニヤつきをしながらサスケとナルトに近くへよるように指示をする。三人しゃがんで内緒話をする様を、カカシは近くの木の上でイチャパラ片手に横眼で確認する。




「よし!!やるわよ!!」
サクラの掛け声とともに、サスケとナルトは喧嘩をし出す。
「お前のせいだ!!」
「お前が悪いってばよ!!」
「キャ〜・・・ナルトとサスケが喧嘩しだしたぁ!!カカシ先生助けてぇ!!」
三人の芝居を木に腰掛けて見学するカカシは「そんなのに引っかかるほど馬鹿じゃないよ?」とクックと笑う。


「次!!」
サクラはカカシが出てこないと判断し、早々に次の作戦に移す
「ナルト・・・食べてもいいか?」
「・・・え・・・」
お互い顔真っ赤で、取っ組み合いのけんかをしていたその体制のまま甘い声を上げる。
額に汗、唇をかみしめ、こぶしから血が出るほど握りしめて飛びだしたい衝動を抑えるカカシ・・・「サクラ・・・なかなかやるな・・・」タラリと垂れた汗が、サクラにカカシの居場所を教える
「そこだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
渾身の力(日頃の恨み)で放ったサクラのクナイを何とかかわし、カカシは音もなく隣の木に移動する


「・・・チッ!!次ぃ!!」
憤怒という言葉がぴったりのサクラの声におびえた男二人はコクコクと人形のようにうなずいてサスケが下、ナルトがサスケに跨る形に体制を変え、ナルトはサスケの頬にキスを・・・
「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!俺はカカシにしかちゅーしないもぉん」
と、さめざめなくナルト。なんだかちょっとがっかりのサスケと「チッこれだから純情少年は!!」と悪態をつくサクラ。
そんななか
「可愛い・・・まじで可愛い!!」
と、背後からナルトに抱きつく変態が一名・・・


「かくほぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
サクラの号令にサスケがカカシの左手をとり、ナルトはカカシの右手を胸に抱く。最後はサクラがカカシの頭に手を乗せて
「「「俺(私)たちの勝ちぃ」」」
三人そろってガッツポーズを決める。
「負けました」
あっさりと負けを認めたカカシはナルトを姫抱っこして「解散!!」と告げると、屋敷の中へ消えていった。
「サクラちゃ〜ん。サスケ〜。また明日なぁ〜」
カカシの背中越しに手をふるナルトに手を振り別れ、残された二人は超豪邸に嘆息しつつ、ひっそりと里の中心街へ帰って行った。。。
「「もう二度とこない!!」」と心に誓いながら・・・



                       FIN
おまけ
「どうして影分身したんだってば?」
「トラップの一環だよ」
・・・ナルトを観察してたかったとは言えない・・・
「どうして屋敷に入ろうとした時気配が出たんだってばよ?」
「屋敷捜索までしてたら日が暮れちゃうからね」
・・・二人の愛の巣に入られるのが嫌過ぎて気配が漏れちゃったなんて言えない


[ 9/81 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



トップへ


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -