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「あちゃ〜迷子とか最悪…」 そう呟きながら辺りをキョロキョロと見ながら4人を探す。 「げ…」 視界の中にあの男が入った。 だか、今の私は一人。 絡まれることはないだろうと、その男の前を通りすぎて肉まんを購入するとそそくさとその場から離れた。
「三蔵!あれ食いた、」 「却下」 悟空は肉まんを指さしたが、三蔵は悟空の言葉を瞬殺する。 「何でだよッ!イジワル坊主!!タレ目!!ハゲ!!」 「聞こえんな。誰がハゲだ」 わめき散らす悟空を尻目に、三蔵は手で耳栓をしながらそっぽを向くと、三蔵が辺りを見渡す。 それを不思議そうに見つめる三人。 「おい…真奈美はどうした」 「え?確かにさっきまで……」 八戒も辺りを見渡すが、見当たらない。 「まさかとは思うけど…」 「真奈美迷子なん!?」 「あんのバカ……」 「不思議ですねぇ」 そう皆が呟くと三蔵はため息を吐いた。
「あれ…さっきのところにいたら遭遇できたんじゃない?あ、美味しい」 そう思って元来た道を戻る。 もう一度肉まん買おうかなとも思っていたが… 「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」 突然、家が壊れる音、何かの爆発音が聞こえ、絶叫の声が辺りに響き渡る。 「なんでこんなタイミングにあの蟹が出てくるのよ!てか入れ違いじゃない!!」 思わず舌打ちをして素早く残りの肉まんを食べると駆け出した。 既に蟹は倒されていて紅孩児一行が来ていた。 「俺一人に手こずる貴様らが4対4で勝てるというならな…!!」 「待って下さい!!私もいます!」 ギリギリでそう叫ぶと 「真奈美さん何処行ってたんですか?!」 「ちょっと迷子に…」 ハリセンで叩かれた。 「っ〜!!!!!」 「とりあえず真奈美さんは見学で」 八戒にそう言われるとしぶしぶその場から離れた。 触ると痛い頭部はなんとなくたんこぶができている様な気がした。
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