▼
「悟浄!!席替われよっ!お前が前に居ると煙たくてしょーがねーだろッ!?」 「ああ悪ィな。後ろにお子様乗ってんの忘れてたぜ」 「ンだとッ!!?」 「…いい加減にしろよ貴様ら。なんなら降りて走るか?」 「あははは。まーまーもうすぐ町が見えてくるハズです。久々に屋根のある所で眠れそうですねェ」 そう騒ぎながらジープで砂漠を町を目指して移動していた。
「?」 空気がおかしい。そう感じた悟空は空を見上げると
「へ?え、ええええ?!」 すっとんきょうな声をあげてジープから飛び降り、走り出した。 バックミラーに写り込んだものに八戒は驚き、思わず急ブレーキをかけて飛び降りた悟空と同じく空を見た。 「あれって…人ですかね?」 その言葉に二人も空を見上げると確かに人のようなものが落ちてきている。 「悟空!とりあえず受け止めろ!」 悟浄がそう叫ぶが時すでに遅く、悟空を巻き込んで空から降ってきた人は地面に落ちた。
降ってきたのは女性だった。 落ちたせいでか頭から血を流している。 「刺客か?」 「いえ、人間です」 遠くから見ていた三蔵にそう返事をする。 「八戒…俺いつまでこのままなんだ?」 その声に下地きになっていた事を思い出し悟空の上からゆっくりと下ろした。
謎の女を遠くから見ていると後ろから突然気配もなく話しかけられた。 ばっと振り替えるとそこには また別の女。 「俺は観世音菩薩だが、カード止められたくなきゃその子を旅につれてけ」 脅しのような内容に思わず 「理由を説明しやがれ」 そう叫んでいた。
この女性が牛魔王蘇生実験であちら側に行ってしまうと危ない。 そんなアバウトな説明が目の前の露出狂のような格好の女からされた。 そのアバウトな説明がとても胡散臭く八戒が詳しく聞くが「俺もこいつの力がどんなのか詳しくは知らない」その一言だけだった。 仕方なく未だ目覚めぬ女が意識を取り戻すのを待った。
△ | top | ▽
|