ドフラミンゴが七武海の召集に呼ばれていたのでクルーと私はマリンフォード近くの島に停泊していた。
ぶっちゃけてしまうと暇で、島を1人で回っていた。

「お嬢ちゃん」
突然そういわれて振り向けばどこかで見たことある顔…

そう思った瞬間鳥肌が立つ。
バクバクと心臓が鳴り、胸が痛くなる。
あの日の男が目の前にいる。

「てめぇ…何しに来た」

すぐに銃を一丁抜き出して連発した。
が、氷が散らばっていて男はいない。

「どこ行きやがった…」
そう思った瞬間氷が動いて氷が男になった。
「能力者か…」
なら海水か…
私は海岸へ走り出した。

海へ来れば海軍の船があった。
今日はなんてついていない!

「ちっ…私はあんたを許さない!死ねっ!」

銃二丁で連発して相手の様子を伺いつつ、
海軍の船を破壊すべく手榴弾を数個投げ込もうとした…

ピッ!!

頬に鈍い痛みが走る。
白い何かがあいつのいた所からこっちに飛んでくる。

「会って早々これは酷いんじゃぁない?」

クソッ…生きてる!!
再び銃を構える。

「……アイス塊 両棘矛」

またあの白い何かが飛んできた。
とっさに撃ち当たるのを回避する。
と、目の前に奴がいた。

「っ?!」
「アイスタイム」

身体が冷たい…固まる。



ヤバい…!!

「ポ、ポセイドン!」

とっさにそう叫んだ。
修行していたが


実践で使うのは初めてだった…





『ポセイドン!』
そうこの子は叫んで凍っていった…

「なんか厄介なもん造ってくれるね…」

目の前には人型の水…しかもかなりデカい。
それが攻撃してくる。
俺は腕を凍らせて様子を伺う。

《…切断…再生》

…声が聞こえた気がした。
あの子の方を見るが固まったまま。

「え…再生したぞあの化け物!」

見れば腕が元通りになっている。
ちっ…厄介な能力だなぁ
…それにしても、何の実だ?

「…あの化け物泣いてるように見えるが気のせいか?」

そう感じた瞬間、消えた。
デカい人が一瞬で居なくなった。
見渡せば
海に綺麗な女が水面に座っている。

「………人魚だ」

誰かがそう呟いた。
…嫌な感じがした。

その時、
「〜〜〜〜〜〜♪」
歌が始まった。
船員は動いてないが船が動き出した。
「まさか……」
歌っている人魚に向かって走り出した。
「〜〜〜♪〜〜〜♪」

バンッ

船は文字通り海に沈んだ。




…使えた。
多少改良が必要そうだが使えた。
私は笑みをこぼす。
と、気付いたらしく睨んでくる。
「…なんで動いているんだろうなぁ」
「さぁ?何ででしょうね」
私もあいつも攻撃しようと身構える。


「止めろ」

「カモメ!?」
「センゴクさん」
突如カモメが真ん中に入ってきた。
と、ドフラミンゴもやってきた。

「真奈美、俺のクルーが「ドフラミンゴ!」あ゛ぁ?」
「そいつ!敵!」
そう言って指差す。
「……そりゃあ海軍だから敵だろうが」
違う!違うの!
目に涙が溜まり零れていく。

「…真奈美、この世界はお前の居た世界とはちげぇぞ。」
ドフラミンゴの言葉に我に返る。

「え……じゃ、じゃあ別、人なの…?」

そう考えると先ほど戦ったのは、別人?
「す、すみません!人違いでした…」
そう謝るとカモメに殴られた。
「人違いで船などを壊す奴がいてたまるかっ!」

その後数時間に渡り説教をされた…
泣きそうになったのは秘密だ。


「ただいま…」
船に戻るとドフラミンゴが待ち構えたように目の前に座っていた。
「俺は、俺の顔に泥を塗る奴はいらねぇんだ真奈美ちゃん」

『いらねぇんだ』その言葉が刺さる。
いらないって事は捨てられる。

絶望しか目の前に見えていなかった…
「だが、お前は別だ。俺はお前を手放すつもりはねぇ。」
「ほ、本当に?…私は捨てられないの?」
「当たり前だ」
捨てられない。これは嬉しいことでありドフラミンゴに抱き付いた。

「真奈美。俺の船以外ならどこに乗りてぇ?」
え?
今さっき捨てないって…
「寂しそうな顔すんじゃねぇ!修行して来いっつぅ事だ!お前まだ使いこなせてねぇだろ。一般の海賊なら敵が奇襲かけてくんだろうが!」
…饒舌に私のことを思って言われた言葉に感動した。
「ありがとう…ドフラミンゴ!なら、ルフィの所に行きたい!」



▼過去の傷跡

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