私は甲板で読書をしていた。

ピカッピカッ
…………眩しい

ピカッ
…ワザと?

ピカッ
……ワザと、かな?

ピカッピカッ
…ワザとですか?

ピカッピカッピカッ
…ワザとだろ。

思わず声に出しそうになり慌てて口を閉じる。
すでに眉間には皺がよっているらしく違和感を眉間から感じる。

「………あの」
「なんだ?」

ピカッ
…イライラする。
てかなんで外でするかなぁ……はぁ…。

「船長、眩しいです」
「そんなに俺がカッコいいか?」

頭痛くなってきた…

「違います。刀を手入れしている時に反射している光のことです」
「そうか、なら俺の恋人に」
「人の話を聞いてたか?」

この人妄想と会話してるでしょ絶対に。なんなら100万かけてもいい。

「俺が好きだろ?」

真面目な顔で言われても困るんですが。
はぁ…なんでクルーになったんだろ。
船長外見だけはカッコいいけど中身があれじゃだめだよ。
絶対女の子にモテないよ…
かわいそうな人…はぁ…

「…ペンギンさん。ヘルプ」
「無理だな」
「即答とか…」
「すまないな。まだ死にたくないから」

それなら私が殺してあげるよ…この卑怯者!
睨んでやると真っ青になって走っていってしまった。
…最悪。ペンギンさんの馬鹿。

「…誰か妄想癖のある男をどうにかして……」
「そんなのがいるのか?」
「おまえだああぁぁぁぁあっ!」

私は持っていた本で思いっきり殴った。

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テーマ「人外ファンタジー」
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