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これは、歪んだ物語。
「なあなあなあ!居るんだろ!今日も来たんだ!おい、鍵開け忘れてるぞ!これじゃ俺が入れないだろ!」 彼氏兼ストーカーが襲来中、さっきから私の部屋のドアから歪な音が聞こえる。 インターホンを一度も使っていない、近所迷惑にはなりにくいからまだましなのかな…。 「鍵かかってんぞ!寝てんのか!寝込みをおそうのは初めてだぞ!」 うーん… こんな人だったっけ? もっとおとなしい人だったはずなのに…
暫くしていると音はやんでいた。帰った? ドアが凹んだりしていて相当な力が加わっていたんだと思った。 おそるおそるドアの穴から外を見る。 そこには人は居なかった 「ふう…毎日怖いな。 …あ。たばこ切れてる。買いに行かなきゃ」 下まで行きコンビニへ行った。 「あ。矢霧さん、今晩は。そちらは今日どうでしたか?」 「今晩は。今日も来ましたよ。貴方もですか?…そちらはと聞いてるから貴方もか。俺には彼女がいるのにしつこいですよ。あの女」 「矢霧さんの彼女さぞかし幸せでしょうね。矢霧さんのようにかっこいい彼氏がいて」 そう言うとありがとうといって矢霧さんは足早に部屋に戻っていった。 「若いっていいな。それにしても、なんで今日に限って売り切れなの…」 しょうがないな…違うとこ行くか。 私は次に近いコンビニへ向かった。 歩いてほんの数分後 「どこ行くんだよ。浮気か?それならゆるさねえ…死んで俺とずっといよう」 突如後ろから不気味な言葉が聞こえた。 かと思うと首に一瞬冷たい静電気のような痛みが走り足に何かが刺さった痛みが走った。 「――――――――っ!」 倒れた拍子に生温かい液体が流れていくのを感じた 段々視界が暗くなってきた… 「愛してるよ」 そう聞こえてキスされた 愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してるだから、一緒にいよう? 彼女は永遠に俺のものだ。 誰にも渡さない。 「これで25枚目」 血まみれの女の絵を見ながら笑う彼の周りは死んだはずの女の死体、血が無かった…
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