私は臨也さんが好きだ。
でも、彼は
人間が好きなの…
私も人間だけど…
彼は一人を愛するなんてしないの…。

でも、好き…
臨也さんの為なら何でもするって約束する!
「ふーん…じゃあさ、
俺がしずちゃんの彼女になってっていったらなるのかい?死んでっていったら死ぬのかい?会いたくないっていったらあわないのかい?」
『はい!!臨也さんの為なら何でもできます!』
「ふーん、気に入った。
付き合ってあげるよ」
そんな嬉しい答えが返ってくるなんて…!!
笑顔と涙がこぼれた
「笑顔はいいけど泣かないでよ」
『はい…!では、もう泣きません』
臨也さんの顔は笑っていた


あんな面白い人間
久しぶりに見たなぁ…
あの子はどんな駒になるのかな?
従順そうだけど裏は
どうなのかな?
調べてみるとするか…




あれから3年たった
「ねえ、愛してるよ」
『私も愛しています』
お互いに抱きしめあいながら愛を呟いていた。
彼女はとても従順で裏もなく俺に尽くしてくれる。
そんな存在に俺は一人の人として彼女を好きになった
それを伝えたら
ひどく嬉しそうだった
でも…
彼女は周りに愛されていた
周りをみないで
俺だけを見ていてよ…
俺の愛は前よりも更に
歪んでしまっていた
周りを彼女が見るだけで嫉妬し
周りが彼女を見るだけで憎悪した
だから、今日は、彼女に
命令をする。

「ねえ、愛してるよ。だけど君は周りを見るし周りは君を見る。だからこの家からでないで」
『わかりました!この家から出ません』
絶対に俺の言うことは逆らわない恋人。
まるで扱いは駒のようだけど愛してるんだ

ある日、旧友が来た。
その時彼女は旧友に挨拶をした。
…心に暗い闇のような、何かがつまるような変な気持ちがこみ上げてきた。
旧友が帰った後
俺は命令をした
「他の人を見る君はイヤだ。だから、見ないようにして…」
俺は目隠しで目を隠すぐらいだと内心思っていた
『わかりました!』
が、
彼女は近くにあった
鋏を手に取り目に刺した
俺の予想を上回る事を彼女はした。
「………え。」
ひどく間抜けな声だったと自分で思った
鉄のにおいと生温かい赤い液体が辺りに広がった
『…臨也、さん
これで平気ですか?もう一つもやりますが』
片方が血だらけでぽっかり穴があいた顔で見てきた
「………君は、何なのかい?本当に人間?」
おかしい
そこまでするか?
『臨也さんを愛している
歪んだ人間です』
「そう…」
俺はとんだ化け物に
愛されたようだ…
いや、俺はとんだ化け物を愛してしまったようだ

そう思いながらも俺は
「ここから出られないように足、折ろうか?」
なんて笑いながら言った
とりあえず新羅に
手当してもらうか。
片方は隠すかな…?


どっちが
歪んでいるのだろうか…
そんな事は
誰にも分からない
…いや、
分かりたくないかな…
新羅はこの二人を見ながら身震いした
「新羅、早く手当してよ」
「ナイフ突き立てられてるから手当できないんだけどなぁ」
「あんまり触らないでね」

「とんだ人に愛されたものだね…」
小声で彼女に話し掛けた
『なにいってるんですか、私が仕向けたんですよ?』
そう彼女は笑顔で言った

▼歪

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