「さてと、寝るか。」
今日は色々あったから寝るのが遅くなった。
一時を過ぎていて外も静かだった。
しかし。
その一時間後に庭が騒がしくなる。
その音に起きてしまい、部屋から出て庭へと向かう。
その途中、あかねちゃんとかすみさんが先に階段を下りているのを見かけた。
「あかねちゃんにかすみさんも起きたんですか?」
「あんなにうるさいんだもの。」
「こんな夜中に・・・。もしかしてドロボーじゃないかしら。」
その時、雷が光りその閃光で人影が見える。
「やややっぱりドロボーよ。大きな荷物、しょって・・・」
「な、なぁ。あれって...」
良牙くんじゃないか?と言う前にあかねちゃんが
「叩きのめしてやる。」
そう言ってあかねちゃんは燃えている。
「ダメッ!!そのまま出てっちゃ危険よ。」
「だって。」
その会話に私は部屋からあるものを持ってくるとかすみさんに渡す。
「そうよ、だから、これ・・・」
「ん?」
そしてかすみさんは私の持ってきたダンベルをあかねちゃんに渡したのだった。
あかねちゃんはダンベルを投げ、見事良牙くんに命中した。
そのダンベルの痛さに思わず傘を落としてしまった良牙くんは慌ててその場から逃げ出す。
「良牙!!」
らんまが叫ぶ。
「良牙・・・?」
「なあ〜んだ、乱馬くんのお友達だったの。」
ほっと、安堵するかすみさん。
私は雨の中逃げて行った良牙くんを探しに行きたいが
「・・・さーてと、寝るか。」
これ以上は三時に起きれないと思い、寝ることにした。
でも自分の部屋に入ってベッドに寝転がると何かの気配がある。
私はその気配に近づいて持ち上げる。
そして灯りをつけると黒い子ブタ、元い良牙くんだった。
私はそれをじーっと見ると電気を消して一緒に布団に入れる。
「良牙くん、申し訳ないがあと30分後に起きるからそれまでその姿で我慢していてくれ。」
そう言って良牙くんをそのままに眠りについた。

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「見えない臓器の名前は」
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