『アーメン』
私は教会で神様に毎日祈りを捧げている
今日も祈る為に教会へやってきた

私の祈る時間は大抵夜
他に祈る人はいない
…と、いうよりも人に会いたくないからわざわざきちんとした時間でなく夜に祈りにいくのだ

なのに…
『………だれ?』
今日は誰かがいた
「やあ、こんばんは」
その人は全身が真っ黒でまるで悪魔のようだった
『綺麗…』
その人はとても綺麗でつい言ってしまった
「君がよくここに通っているって子かな?」
『え…あ、多分、はい』
そう答えるとその人はにこりと笑った
その顔は笑っているのに冷たくて、背筋が凍った
『あの、あなたは…』
…その人は悪魔のようでした
「俺?俺は折原臨也」
『イザヤ…』
「よろしくね」
彼の名前はイザヤと言っていた
『あなたは預言者なのですか』
「いや、俺は新宿の情報屋だけど」
『そうですか…』
「なんでだい?」
『旧約聖書に登場する預言者なんです…』
自分で言っていて、ふと
彼は果たして旧約聖書を知っているのだろうか?
なんて思ってしまった
…知らないかも知れない
そう思うと恥ずかしくなってきた
「君は噂通りみたいだね」
『…え?』
顔を上げると目の前に彼がいた
「神をとても信仰していて、純粋って意味だよ。いわば、天使みたいってことかな。
だからね、
その純粋さを汚したくなるんだよ」
『…はっ?!どういう意味ですか!?』


『んっ!?…っん』
突然彼は私に口づけた
汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚いキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイキタナイ
『なっ…なにを、何をするんですか?!』
「何って?君を汚したくなるって言ったじゃないか。だから、キスをした」
『…………い。ふざけないで下さい!私、の…私のこの18年間を無駄にしないで下さいっ!』
「知ってたよ。君の家族の為に祈りを捧げているんだろ?」
『なっ!?なんでそれを知って…』
「情報屋だよ?知らない情報なんてないんだから」
情報屋…
そう言った職業の方は危ないのかしら…
警戒をなお強めた
「で、今日は君に堕ちてほしくてここに来たんだよ」
『おち…る?』
「そう、俺のものにならないか?」
『………え?』
意味が分からなかった
どういう意味…?
「代償としてだよ。
君に金と名誉、居場所など色々あげるからさ?いい話だと思わないかい?」
私の家族は18年前に崩落した。
それから私は神様に祈っている。
神様が居るなら助けて下さい。たとえ、悪魔でも!
なんて思っていた
今、彼は私の欲しいものをくれるといった。
『…わかりました。
ならば私はあなたに…悪魔に忠誠を誓います』
「悪魔…?まあ、いいや。よろしくね」
後ろを向いた彼の背中に黒い羽が見えたような気がした


――――――――――――
名前はあくまで出しませんでした←嘘です。出すところが思い付かなかっただけです…

▼堕ちた天使

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