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1−F 「乱馬くん、九能ちゃんが呼んでるよ。」 ...水汲んでこよう。 そう思って立ち上がると呼び出された近くに調理室があったなと考えて調理室に向かう。 「あった。」 やかんを見つけるとすぐにお湯を沸かし始める。 「いっそ乱馬のやつカッパ着てればいいのに...」 そう愚痴をこぼすと 「何なんだ、九能。こんなところに呼び出して。」 「先輩と呼べ、先輩と!」 その声が聞こえた。 閉まっていたカーテンを開けると 乱馬にパンダのぬいぐるみを渡す九能先輩。 あのぬいぐるみペスにソックリ。 乱馬くれないかな... 「なぜ、これをきさまに渡さねばいかんのだ。」 「…何のつもりだ。」 いきなりパンダのぬいぐるみを渡された乱馬は不振がって九能先輩に問う。 「僕が聞いてるんだっ!」 《プレゼントなら、直接乱馬くんに渡したほうが早いわよ。−天道なびき談−》 「きさま、おさげの女とどういう関係だっ!」 …同一人物だよねぇ。 やかんを火から外すといい感じに熱いお湯になっていた。 「…あの女のことは忘れな。」 乱馬は九能に背を向けパンダのぬいぐるみを九能に渡す。 「なにぃ。」 「おそらく、そいつはもう二度とお前の前には現れないからな。」 「(何だと!?)」 「それ、要らないならくれないか?」 我慢出来ずに窓を開けると九能先輩が驚いた顔をしてパンダと私を交互に見る。 バシャ 「へ?」 乱馬は校舎の上からバケツの水を落とされていた。 あ、やかん。 とりあえずパンダのぬいぐるみはくれなかった。 私はとりあえず玄関に行き靴を履き替えてやかんを渡しに行くと 「いい?あの女の子の心も体もみぃ〜んな乱馬くんのものなの。わかるわね、この意味。」 なびきが爆弾発言を九能先輩にしているとこでした。 ...お湯はもう必要なさげだな。 乱馬の姿にホッとする。 それにしても誤解しない方がおかしい言葉につい苦笑する。 「心も…体もだとっ!」 きさまっと叫びながら乱馬を攻撃する九能先輩。 「なんか、誤解してるだろっ。」 乱馬の叫びも無視です。 「なびきさん。あれは分かりにくい表現では無いですか?」 「別にいーじゃない。おもしろそうだし!」 その言葉に軽く同意してしまいそうになったがそれは酷いと頭の中で撤回する。 自分の想像で完全に誤解している九能先輩はいまだに乱馬に攻撃を続けている。 九能先輩は誤解しやすい人だなあ…。 ...馬鹿なだけか。 私はそういえば、と乱馬たちが戦っている近くの銅像へと目を向ける。 そこにはやはり銅像の影から覗くあかねちゃんの姿があった。 九能先輩と乱馬気づいてない。 原作通りだけど女の子が怪我しそうになるのは嫌だから...ごめん! 2人の勝負を邪魔しないようにしながら銅像の方へと急ぐ。
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