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2−E 「なによ、コレ。」 なびきは机の上に置かれたぬいぐるみを見ながら呟く。 「プレゼントだ。」 その問いに九能が答える。 「いらない。」 「誰がお前にやると言った、天道なびき。」 ぬいぐるみをつき返すなびきに言い返す九能。 「これは、あの…愛くるしいおさげの女に。」 そう呟いた九能の顔に驚いて豆乳を吹き出したなびき。 「…豆乳がもったいないじゃない。」 「何をいばっとるんだ、お前は。」 ばばば 「五枚一組、三千円。買う?」 「おう、こっこっこれは!」 並べられたらんまの写真に九能は驚愕する。 「な…なんたる無防備。」 「男の子みたいでしょ。」 九能は写真を握り締めながらいう。 「あんたもいーかげんね。あかねから、萌ちゃんにのりかえたと思ったら、ふたまたかけるなんて。」 「…誰が、のりかえた。」 「あんた、ふたまたかけようっての?」 じろっとなびきは九能を睨む。 「ふっ。下衆なことを言うな。 清楚、可憐なあかねくん。 健康美あふれるおさげの女。」 「二人ともすごく可愛くて捨てがたいので、二人と要領よく付き合いたいと思う真心に偽りはないっ!!」 「そーいうのを、ふたまたがけっていうのよ!」 ばばば 今度はあかねの写真を並べる。 「五枚一組三千円。」 「おう、何たる猛々しさ。買おう。」 …結局、九能は二人の写真を買ったのだった。
ばばば 「みんなはこれいる?五枚一組三千円。」 今度並べられたのは真奈美の写真。 「真奈美くんの?いるいる!」 そう女子達が集まり出す。 もしかしたら大儲け出来るんじゃ...なんてなびきが思っていたのを真奈美は知る由もないのであった。
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